葉加瀬マイ 2018年11月29日号

山麓の女性専用シェアハウスは盗撮オーナーの「凌辱の館」だった③

掲載日時 2018年10月19日 00時00分 [官能] / 掲載号 2018年10月25日号

 裸の写真を送りつけ逮捕

 それから1年8カ月後、アイリさんがシェアハウスを出て行くことになった。他のメンバーは惜しみながらも見送ったが、山下だけはガマンできないほど未練を募らせていた。
〈ねぇ、また会ってくれへんかな?〉
〈また遊びに来ますよ〉
〈そうじゃなくて…、2人きりで会いたいんだよ〉
〈えっ、どういうこと?〉
〈援交でもええから、エッチさせてくれへんかな〉
〈何言ってるんですか!〉
〈アイリちゃんには、私の誘いを断れない理由があるんだよ〉

 山下は愚かにも、自分が撮影したアイリさんの裸の写真を添付して送ったのだ。身に覚えのない写真を突然送られ、アイリさんは混乱し、「怖いし、気味が悪い」と警察に相談した。

 これを受けて警察は山下を強要未遂の疑いで逮捕した。自宅のパソコンを調べたところ、アイリさんを凌辱した際の画像が見つかった。これが動かぬ証拠となり、山下は準強制わいせつ容疑でも再逮捕された。
「ん? ちょっと待て。何でシェアハウスの女性全員の名前があるんだ。全員が被害者ということか?」

 そこには山下が何年にもわたって撮りだめした脱衣所での盗撮映像が保存されていた。そのことを知った女性たちの衝撃たるや、想像に難くない。心から信用していた父のような人物に裏切られたのだ。
「何ですか、これは!」

 女性たちは怒って出て行った。シェアハウスはその日限り、開店休業状態になった。事件のことを知られ、勤務先やアルバイト先もクビになった。妻子は突然、路頭に迷うことになった。
「私の軽はずみな行動で、家族に迷惑をかけて申し訳ない。家にいつも若い女の子たちがいて魔が差した。あまりに簡単にできるので、罪悪感が湧かなかった。今後は子供たちのために死ぬ気で働く。もう2度としない自信がある。だから“治療”にも行かない。携帯も持たない。パソコンも処分したし、画像は一切残っていない。だから、刑務所だけは勘弁してください」

 だが、被害者たちは全員が100万円の示談金を拒否して、厳罰を求めている。

 犯罪被害者支援弁護士フォーラムでは、性犯罪に関する「盗撮罪」を刑法に創設すべきだと訴えている。現在、盗撮行為は各都道府県の迷惑防止条例などで取り締まれるが、刑罰が軽すぎる上、私的スペースは処罰の対象外とされるなど、規制は十分とは言えない。

 スパイカメラを扱う業者は「小型カメラが悪用されたからといって、製造を中止することはできない。それでも悪用する人間が多いということは、違法行為に対する罰則が低すぎるからではないか」と指摘する。

 盗撮は性犯罪である。盗撮犯は重罪にすべきだ。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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