彩川ひなの 2018年7月5日号

不倫相手と乳児を衝動的に殺害… 優柔不断の悪行と刑事の執念(2)

掲載日時 2017年08月06日 23時00分 [事件] / 掲載号 2017年8月10日号

 それから2年後、真里さんは篠山の子種を宿した。真里さんは慶事として篠山に報告したが、篠山はあまり関心を示さなかった。
 真里さんは仕事を辞め、男の子を出産。だが、それでも篠山は認知に関して積極的ではなかった。
 「どうしてよ。何か理由があるの?」
 「いや…、まだ妻と離婚話がまとまってないし、そのうちに…」

 それから半年後、篠山が車の免許を更新した際にまた現住所がバレ、妻が「話し合い」にやって来るという事態が生じた。妻は“愛人”が子供まで出産していたことを知って、驚きを隠さなかった。
 真里さんも呆れ果てた。
 「だったら、何で具体的な手続きをしようとしないのよ。もういい。アンタじゃ話にならないわ。奥さんを交えて話をしましょうよ」

 事件直前、3人は最後の話し合いを持った。それでも篠山は優柔不断な態度を取り、離婚話はまとまらなかった。実は篠山の本音は別のところにあったのだ。
 (真里とは一緒にいたい。でも、結婚して子供まで一緒に育てるつもりはない。もともとそれがイヤで不倫したのに、これでは元の生活に逆戻りではないか…)
 結局、篠山は答えを出さず、その後、妻に連絡することもなかった。
 その代わりに、真里さんからは強く責め立てられるようになった。
 「アンタ、いいかげんにしてよ。今年中には認知してくれるって言ってたのに、一体、いつ入籍してくれるのよ!」

 事件当日、篠山は自分を取り巻くすべての状況が煩わしくなり、寝ている真里さんの左胸を包丁で衝動的に突き刺した。さらに、電気コードで赤ん坊の首を絞めて殺害。当時、真里さんは28歳、赤ん坊は7カ月だった。2人の遺体は実家の敷地内の田んぼのあぜ道に穴を掘って埋めた。
 妻には「真里は子供を連れて別の男と逃げた」と説明したが、結局、妻とも離婚。その後は実家で老いた親と暮らしながら、弁当店でアルバイトするという地味な生活を送っていた。

 ところが、6年後――。赤ん坊が就学年齢になっても小学校に姿を見せず、その後も所在が確認できないことから、行政が警察に通報。さらに厚生労働省による「所在不明児調査」でも行方がつかめず、この結果を受けて警察が本格的に動くことになった。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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