彩川ひなの 2018年7月5日号

2人の女医から5500万円詐取! 6股男“夜の美容クリニック”錬金術(1)

掲載日時 2017年08月27日 23時00分 [事件] / 掲載号 2017年8月24・31日号

 「一緒に暮らしていた男が、お金を返してくれないんです…」
 地元の総合病院に勤める女医の太田真樹さん(33)が、やつれた表情で警察署に相談に訪れた。
 問題の男というのは、約半年前に婚活サイトで知り合った自称精神科医の村本俊輔(32)。見るからにチャラチャラした派手な男で、捜査員は写真を見ただけでも嫌な予感を抱いた。

 2人はサイト業者の仲介で“お見合い”をセッティングしてもらい、一度、食事をしただけで「結婚を前提」に交際を始め、ほどなく真樹さんの自宅で同居するようになった。村本は甘い言葉を囁き、「好きだよ。キミなしの人生なんて考えられない」などと言って毎晩のようにセックスした。
 「ボクはすでに副業で美容クリニックを経営しているんだ。時間があるときは、診療を手伝ってくれないか。そうしてもらえると、ボクも助かるんだけど…」
 さらに村本は自宅に金庫を持ち込み、「夫婦のための貯金をしよう。銀行は信用できない。現金は自宅に置いておく方が安全だ」と提案し、素直に信じた真樹さんが約1500万円を保管すると、今度は「夫婦の共有財産として、投資用のマンションを買おう。いい物件があり、どうしても購入したい。お金を貸してほしい」と持ち掛けてきた。

 「いや、これは本当の話なんだ。ボクの父親は不動産業者なんだよ。ちょうどいい。あいさつを兼ねて会ってくれないか?」
 果たして、村本の言っていた話は本当だった。
 村本の父親はキャリア40年以上の不動産会社社長。そんな相手に「将来の結婚相手だ」「仕事の上でもパートナーになるだろう」と紹介され、真樹さんはすっかり信じ込んでしまった。
 結局、真樹さんは2000万円を村本の口座に入金した。村本はそれに呼応するように“2人だけの結婚式”を挙げた。とはいえ、入籍はしておらず、法的には独身のままだった。

 ところが、村本は一向にマンションを購入しようとしない。事情を聞いても生返事ばかり。次第に不信感を募らせる中、決定的な出来事があった。金庫の中の約1500万円が丸々なくなっていたのだ。いや、正確に言うと、100万円の束の上下2枚だけが本物の1万円札で、あとの中身は白紙になっていたのである。
 「どういうことよ!」
 真樹さんが詰め寄ると、村本は「マンションの購入費がかさんだ。金は戻しておく。ボクにはゴールドカードが10枚あるから大丈夫だ」などと言い訳した。
 だが、その金も返済される気配がなく、たまりかねた真樹さんは村本との同棲を解消した。

 「そいつは本当に医者なのか? 警察に相談に行った方がいいんじゃないか」
 親族に勧められ、真樹さんは一部始終を話した。
 警察が身元の確認を急いだところ、村本は医者ではなく、真樹さんと出会った頃は6歳と2歳の子供を抱えた既婚者であったことも判明した。「これは結婚詐欺の疑いが強い」と見て、警察は捜査を開始した。

 ところが、捜査は思いも寄らない方向に転がっていくことになった。村本が経営する美容クリニックは、別の都市の市民病院に勤務している実在の女医(29)の名義になっており、この女医の名義で銀行から多額のローンが組まれていたことが判明したのだ。
 村本は真樹さんと同棲する以前は、この女医と同棲しており、彼女ともネットの婚活サイトで知り合い、結婚を前提に一時期、女医のマンションで同居していたことも判明した。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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