中島史恵 2019年6月6日号

マイナンバー法本格始動の不安

掲載日時 2015年03月14日 13時00分 [社会] / 掲載号 2015年3月26日号

 「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(通称:マイナンバー法)が国会で成立したのは、約2年前の2013年5月のこと。もう忘れている人も多いかもしれないが、いよいよこの秋の始動に向けて関係省庁では具体的な取り組みが本格化してきた。政府広報によれば「マイナンバーは行政を効率化して国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤となる」らしい。

 現在の予定では、今年10月から国民一人一人に12桁のマイナンバーが付番され通知される。そして来年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きにおいて、このマイナンバーが必要となる。具体的には、年金の資格確認、雇用保険の資格確認、生活保護の申請、税務署に提出する確定申告書、被災者生活支援金の支給、さらに勤務先から給与や源泉徴収票を受け取る際も提示が必要になるし、証券会社からの法定調書にも記載される。

 導入の真の目的は、これまで紙ベースを中心として各機関がばらばらで管理し名寄せするのが困難であった情報を、ナンバリングすることで一元管理することにある。つまり、政府が発動した大掛かりな不正防止策だ。財産を隠して生活保護を受け取るとか、脱税をするといった“悪者”を一掃したいという考えである。
 「このマイナンバーが記載された通知カードは、住民票の所在地へ送られます。導入に約400億円もの費用を掛け、10年が経過したにもかかわらず、わずか5%程度しか普及が進まなかった住基ネットと重なりますが、それでも送ることが大切です」(政府関係者)

 ムダとも思える税金を投入してまで“悪者退治”をしようとする政府のヤル気は十分。不正が減ることを少しくらいは期待しよう。

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