首位独走ホークスに吹き荒れる「長嶋巨人」化の造反分子

スポーツ・2011/06/16 11:00 / 掲載号 2011年6月23日号

 圧倒的な強さはチーム崩壊の前兆か?
 −−交流戦15試合を消化して、負け試合は僅か「1」。投打ともに磐石のホークスだが、その強さにかげりが見え始めている。
 「先発は杉内、和田、ホールトン、摂津、育成枠出身の山田も好調で、若手成長株の岩崎を使えないほど。救援陣も人材豊富で、打線は小久保が故障で戦線を離れた時期があったことさえ、忘れてしまうくらい。松田、カブレラ、オーティズがスタメンから外れる日だってある」(ライバル球団職員)

 他球団から羨望の眼差しを向けられてはいるが、この強さは長嶋時代の巨人並みの大型補強によって作られたもの。FAで西武の正捕手・細川、セ・リーグ首位打者の内川を獲得。カブレラも加入し、FAによる移籍を示唆していた多村の残留にも成功。主力9人中5人が得点圏打率3割7分5厘強というから、非の打ちどころがない。
 このカネでかき集めた戦力について、王貞治会長は「ウチはファンからチームを預かった責任がある」と語っていた。王会長の人徳があるから批判は出ていないが、これから先はそうもいかないだろう。
 「国内FAを取得した杉内が残留を正式表明していませんし、リードオフマンの川崎宗則の今オフのメジャー挑戦は既成路線です」(スポーツ紙記者)

 このブ厚い選手層がマイナスに転じることもある。川崎の後継者は決まっていないが、若手の今宮に実戦経験を積ませる機会も与えられていない。大場、大隣、新垣など故障や不振で出番を失った者たちは再起のチャンスすらまわって来ないのが現状だ。
 こうした金満補強による悪循環は長嶋巨人時代に立証済み。さらに、『ポスト川崎』など、近未来のチーム像についても対応策もまだ着手されていない。
 「生え抜きの中堅たちが契約更改の席でモメています。ベテランの柴原も渋チン査定にお冠でした。細川の加入によって出場機会を奪われた山崎、田上も悔しい思いをしています」(同)

 この調子で行けば、ペナントレースはブッチギリの独走優勝もあり得る。秋山幸二監督(49)は主力選手を巧みに使い分けているが、「近い将来は小久保監督」なる声も囁かれている。
 「ホークスはクライマックスシリーズが苦手。この制度が導入されて以来、ペナントレースを優勝しても、1回も日本シリーズに進出したことがありません。これだけの布陣を揃えた背景には『短期決戦の弱さ』もありますが、今年もそれで日本シリーズ進出を阻まれたとなれば、不満分子は爆発する」(関係者)

 秋山監督は勝てば勝つほど重圧を感じる立場にある。弟分の小久保に寝首をかかれることもある。

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