菜乃花 2018年10月04日号

話題の1冊 著者インタビュー 関修 『SMAPとは何か?』 サイゾー 1,300円(本体価格)

掲載日時 2016年11月26日 16時00分 [エンタメ] / 掲載号 2016年12月1日号

 ――関さんはかつて大学の社会心理学の講義題材としてSMAPを取り上げたそうですが、どのような経緯があったのでしょうか?

 関 1994年に明治大学から社会心理学のセクシャリティの講義を依頼されました。セクシャリティは得てして、差別してはいけません的な議論に終始してしまいがちです。それでは、面白くありません。そこで、当時のフェミ男君ブームなど、身近な問題として捉え返すようにしたのです。その中で、「男もこれからは美しくなければ」と、その担い手として、当時、人気の出始めたSMAPを取り上げて論じた次第です。

 ――SMAP解散報道が話題となりました。一連の騒動をどのように捉えていますか?

 関 『国民(的)』という言葉の暗示による一億総集団ヒステリー状態とでも申しましょうか。例えば、テレビの街頭インタビューで意見を聞かれると、「SMAPは国民的アイドルなので解散してほしくない」といった回答が一堂に報道されました。この発言を分析してみると、SMAPはただのアイドルではない。『国民的アイドル』だから、解散してもらっては困る。なぜなら、答えている私が『一国民』だから、である。つまり、SMAPの解散は国民全体の喪失感を誘発させるという危惧なんです。これは『一個人』としては中居君のつらさが分かるとか、キムタクにも一理あるとか思っていても、自分もメンバーも国民である以上、SMAPとして活動していただかねばならないという論理です。

 ――アイドルの『高齢化』についても触れられています。これからのアイドル像はどのように変化していくと思いますか?

 関 SMAP、そして嵐とデビューから10年くらいしてブレイクし、老若男女を問わず認知されることで絶大な人気を博すという方向に男性アイドルは進んできているように思われます。ファンが女、子どもだけの物でない『アイドル』というものを求めている以上、大人対応のできるアイドルが成功します。若くしてデビューしたグループのファンは、10年後、20年後と息の長い活動へのヴィジョンを描きながら応援しなければなりません。あるいは、AKB48のように『箱』として機能して、次々とそこをメンバーが通過し卒業して行くなど、若さを維持するシステムが必要とされるでしょう。また、今回のSMAP騒動のように、ある年齢に達した時、個々での活動や独立などメンバーの『独り立ち』をどう支援するかがファンの課題となるでしょうね。
(聞き手/程原ケン)

関修(せき おさむ)
1961年、東京生まれ。千葉大学教育学部卒業。東洋大学大学院文学研究科博士後期課程終了。現在、明治大学法学部非常勤講師。美男論の提唱者として日本のジャニーズウオッチャーの第一人者。

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