葉加瀬マイ 2018年11月29日号

わくわく地方競馬 スペシャルインタビュー 木村直輝騎手(岩手競馬)

掲載日時 2016年06月06日 14時00分 [エンタメ] / 掲載号 2016年6月9日号

 5月1日、デビュー14戦目にして初勝利を挙げた木村直輝(関本浩司きゅう舎)。「闘志」の赤、「冷静さ」の青、そして岩手所属ジョッキーではただひとりという山形一文字の勝負服(胴赤・袖赤・青山形一文字)に身を包み、騎手としての日々をまい進するルーキーに話を聞く。

 「やっと勝てた、という安心と、本当に勝ったんだ、という驚きの混じった不思議な気持ちでした。デビューまではつらかったので、本当にうれしかった」

 実家の近くに「船橋競馬場」があり、騎手に憧れを持つのは自然の流れでも、騎手候補生になってからは順風というわけではなかった。乗馬の専門学校を経てからの地方競馬教養センター入所。同期には飲み込みの早いタイプもいる中、「言われたことがすぐにできなくて。不器用なんです」。厳しい生活に何度辞めようと思ったか分からない。そして候補生1年目の12月、アクシデントが襲う。障害レースの訓練中に顎を骨折。顎を切開し、プレートを入れる手術を受けた。

 「ついていくのがやっと」の状況なのに、病室のベッドで安静にしていることしかできない。焦る気持ちがますます募った。
 「つらくて、悔しくて。辞めようと思いました」

 そんな時、支えてくれたのは家族だった。何度も電話をして話し合い、そして励ましてもらった。
 「母には支えてもらいました。恩返ししないといけないと思っています」

 デビューまで苦しんできたからこそ、その道を急ぐことなく、とにかく一歩一歩進んでいく姿勢を崩さない。デビュー1カ月で2着3回という、新人としては十分及第点のつく成績にも、「その2着もちゃんと乗っていれば1着。コーナーを大きく回ってしまって」
 悔しい2着だと言い切る。
 「どんなレースにも反省点はあるので」
 常にレースVTRを見直し、失敗を意識して次に生かすことを心掛けている。

 今年の目標は「とりあえず現状を考えると20勝」と堅実な数字をあげたが、もちろんそれで終わるわけにはいかない。
 「ただ勝つのではなくて、自分で前に出して、自分の勝ちやすいペースに持って行き勝つ。レースを仕切れる騎手になりたい」

 冷静さに潜む、常に燃える赤い闘志。その姿はまるで自らがデザインした勝負服と重なる。いつか「山形一文字」のように岩手で「唯一無二」の存在へ。若き木村騎手の活躍に期待したい。

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