☆HOSHINO 2019年6月27日号

令和 変わる政界勢力図 ★二階幹事長vs菅官房長官 大阪W選と北海道知事選「代理戦争」

掲載日時 2019年04月06日 06時00分 [政治] / 掲載号 2019年4月18日号

 統一地方選終盤、二階俊博幹事長と菅義偉官房長官の暗闘が再び活発化している。その先の焦点は今夏参院選後の「幹事長ポスト」「二階派吸収」「ポスト安倍」だ。永田町で一体何が起きているのか――。

 自民党幹部が党内の空気をこう解説する。
「福岡県知事選では二階氏と菅氏の連合軍が反麻生で結束しているため、麻生推薦の自民党候補はボロ負け確定。一見、二階氏と菅氏はガッチリ固い握手を交わしているように見える。日本の景気から判断すれば、10月の消費税増税も反対の立場です。財務省の言いなりの麻生氏を潰したいところでは一致しており、福岡県知事選を麻生失脚の絶好のチャンスと見ている」

 同幹部に言わせると、現時点で菅氏の本音は政権死守と同時に自民党幹事長ポスト狙いだという。対する二階氏は幹事長死守に血道を上げているが、統一地方選と参院選で一定の成果を上げられなければ陥落するのは必定。それだけに表面上、二階氏は「ポスト安倍は菅でいいと漏らした」など友好ムードを装いながらも、水面下では菅氏に敵対心むき出しの激しいバトルが展開されているのだ。

 その構図を象徴するのが北海道知事選だ。自民党候補、鈴木直道・前夕張市長を道知事候補にしようと暗躍したのは菅氏。それをサポートし、自民党道連内の鈴木擁立反対派をねじ伏せたのが道連会長の吉川貴盛農水相だった。

 「菅氏と鈴木前夕張市長は高卒就職組。その後、苦学の末、法政大を卒業し政治家に転身している。菅氏は鈴木氏を可愛がり、政治家としてさらに大きく育てようとバックアップしているのです。菅氏は高橋はるみ道知事5選断念の空気をいち早く知り、昨年夏頃から鈴木氏擁立に動いたのです」(道議会議員)

 昨年8月、吉川氏が札幌市に菅氏を招き開催した経済人らの会合で、鈴木氏は登壇している。

 「吉川氏は二階派です。となれば、福岡に続き北海道でも二階派と菅グループのタッグで両者の絆はますます強まるという見方も成り立つ。しかし、そうではない。菅氏は無派閥。吉川氏は二階派在籍だが、実はバリバリの菅氏の子飼いで、隠れ菅派なのです。菅氏とは1996年の初当選同期で『竹下派若手四天王』と呼ばれた間柄。その後、派閥を変えながら農政、航空行政と菅氏の手足として動き、今の農水相就任も菅氏の強い後押しの賜物です。今回、道知事選で最大派閥の細田派や地元道連は国交省の和泉晶裕・北海道局長をイチ押しした。しかし、菅氏の意向を受けた吉川氏が鈴木氏擁立に奔走し、自民党内の形勢を大逆転したのです」(同)

 それゆえ菅氏は北海道知事選は絶対に負けられない選挙なのだ。
「自民党きっての人気者、小泉進次郎・厚生労働部会長を鈴木支援で2回も現地に送り出すほどの力の入れようです」(同)

 菅氏が二階氏と水面下で激突する選挙区は大阪もしかりだ。
「ご承知の通り、菅氏は定期的に日本維新の会・松井一郎代表や橋下徹元市長と会食するなど親しい間柄です。大阪万博誘致にも全面協力し誘致にこぎつけた。大阪都構想をめぐる公明党との対立時も調停に乗り出したほど。だから、W選挙で自民党候補と激突するのは、内心苦々しく思っている。腹の中では維新のW勝利を望んでいるのは明白。それもこれも維新が負ければ、改憲に賛成する補完国会議員が不足する事態にもなりかねないからだ。しかし、二階氏は府知事選初日に大阪入りし、街頭演説するほど維新潰しに躍起です」(大阪府議会議員)

 二階氏が「維新潰し」に躍起な背景は自らの後継問題と絡んでくる。
「二階氏の長男は3年前の地元、御坊市長選で現職に大差で敗れている。捲土重来を期して次の市長選に出馬するのか迷走中のようです。二男、三男も二階氏の秘書を経験しているが、いまだに誰を後継者にするのか不透明で二階氏も頭を抱えている。和歌山は大阪から近い。後継は不透明でも、今は維新の力を削いでおきたいのです」(同)

 また、自らの派閥にしても後継問題がネックとなっている。
「河村建夫会長代行と林幹雄副会長の2人の大幹部がいるにはいる。2人とも政治経験は豊富だが、ケンカと寝技にはめっぽう弱い。元民主党で特別会員になった細野豪志元環境相を入れると二階派は44人の大所帯だが“二階の後に二階なし”で後継者が悩み。しかも、派内は吉川氏のような隠れ菅シンパがゴロゴロいる。例えば、国会答弁が問題視される桜田義孝五輪相、’16年の衆院福岡6区補選で菅氏の全面支援で当選した鳩山二郎氏、話題の細野氏、元民主党から自民党入党の鷲尾英一郎氏らですよ」(自民党中堅国会議員)

 菅氏側近議員が続ける。
「菅氏は故・鳩山邦夫氏が立ち上げた安倍首相支援の『きさらぎ会』顧問のほか、『韋駄天の会』など複数の勉強会でグループ50人を束ねている。幹事長就任なら官房長官ポストは鈴木知事誕生の功績で小泉進次郎の大抜擢を仕掛ける腹です。二階氏には健康問題が燻っているため、万が一失速したら二階派を丸ごと飲み込み、ポスト安倍に一気に躍り出る気配です。自民党の他派閥も警戒しています」

 来年の都知事選でも「小池続投」二階氏と「小池抹殺」菅氏で対立している。代理戦争は各方面に影響を及ぼしている。

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