葉加瀬マイ 2018年11月29日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 いわゆる“こじらせ女”の脳内って…? 『勝手にふるえてろ』

掲載日時 2017年12月22日 18時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年12月28日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 いわゆる“こじらせ女”の脳内って…? 『勝手にふるえてろ』

 今年もあと少し! 仕事の締め切りや奥さんに頼まれた用事、会社の忘年会など、何だかんだ時間がないこの時期。でも、“バタバタしてる”とだけは言わないで! この言葉は、仕事ができない男を意味する禁句です。ちゃんと下準備すればスムーズに行くはずです。私も、そう自分に言い聞かせながら働いています。そして、気持ちに余裕ができたなら、ぜひとも時間を作って映画館に行ってほしいと思います。

 今回紹介する作品は『勝手にふるえてろ』。女性が主人公なのでノーマークの方も多いと思いますが、これが、なかなか男性も考えさせられる1本なのです。
 主人公のヨシカは“こじらせ女”。女性の私から見ても面倒くさいし、理想ばかりを追いながらも何も努力しない。ちょっとうまくいかないだけで、すぐに気が変わって甘い方へ行く。皆さんも、聞いているだけでイラッとするでしょ? でも、こんな女、世の中にはいっぱいいるのです! そして、こんな女を愛してしまう男もいっぱいいます。
 この作品では、主演する松岡茉優さんのウザいだけではない演技がスゴすぎて驚きます。冒頭のとんでもないことを言いながら涙を浮かべるシーンは、正直、ホラーよりも怖いです(笑)。でも、笑いとのバランスが抜群! ちなみに私は、マッサージ屋さんのシーンが好き。大声で笑えるリアクションにも注目です。

 ヨシカは、自分のことを好きになって一生懸命守ろうと思っている“二”が可愛くて仕方ない。でも彼女には、学生の時から好きな男がもう1人いる。“イチ”という名の彼のことを妄想の中で、どんどんいい男に作り上げていく…。これも実際、女にとっては珍しくないこと。特に今の時代、SNSがあるから、現在の行動をチェックしたりできるので妄想は膨らむばかり。
 映画では、二とヨシカとの「ああ言えばこう言う」会話劇がスゴい。男性なら、ちょっとおバカな二に、どんどん共感してしまう? それとも、感情を表に出さないイチ派でしょうか? 二はミュージシャンの渡辺大知が演じ、イチは『君の膵臓をたべたい』で存在感を出しまくった北村匠海が演じています。

 映画だからオーバーに描いている? いやいや、非常にリアルで、女の脳の中を覗き見できちゃう感覚。反面教師に使ってもいいかも! それとも家で奥さんと会話がないあなた、ヨシカを見れば奥さんのことが可愛くて思えるかも(笑)。

画像提供元
(C)2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

■『勝手にふるえてろ』
監督/大九明子
出演/松岡茉優、渡辺大知、石橋杏奈、北村匠海、古舘寛治、片桐はいり他
配給/ファントム・フィルム

 12月23日(土・祝)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー。
 中学時代から同級生のイチを忘れられない24歳のOLヨシカ(松岡茉優)は、ある日、職場で同期の「二」から突然、交際を申し込まれる。“人生で初めて告られた!”と舞い上がるも、一方的な脳内の片思いとリアルな恋愛の同時進行に頭を悩ませるヨシカ。そこで彼女は同窓会を計画。片思いの相手イチとの再会の日が訪れるが…。

LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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