葉加瀬マイ 2018年11月29日号

認知症やうつ病と間違えやすい「大人のてんかん」の前兆シグナル(2)

掲載日時 2015年09月13日 10時00分 [健康] / 掲載号 2015年9月17日号

 ここまで、てんかん発作による症例などを挙げてきたが、「大人のてんかん」についてもっと知っておくべき点を、脳神経の研究を続けている医学博士・内浦尚之氏に聞いた。
 「本来、てんかんという病気は、脳が成長過程にある小児に多く、成人に近づくにつれて減ります。一方、大人になってから初めて発作を起こす人もおり、高齢になるほど患者は増える傾向にあります。
 また、別な病気と診断され、適切な治療が行われていないケースも少なくありません。しかし、患者の約8割は薬で発作が抑えられると考えられています。
 ただ、治療しても抑えられない難治性の発作もありますし、せっかく処方された薬を飲まないでいると、発作による重大な事故を招くことを認識する必要があります」

 では、てんかんにどう対処するか。専門医は必ず前兆があるといい、それを見逃さないため、次のような項目を挙げてくれた。
 (1)ボーッとした様子がうかがえる。
 (2)呼びかけても、返事をしなくなる。
 (3)突然、「助けて!」などと叫びだし、パニック状態になる。
 (4)話が飛ぶ。家族など忘れるはずのない人の名前が分からない。
 (5)うつろな表情になる。すり足になる。やたらと動き回る。
 (6)いずれの前兆も急に起こり、2〜3分で治まるが、本人は覚えがない。
 こうした症状は、他の病気の「認知症」や「うつ病」などと間違われることがよくあるが、前兆シグナルには手足がピリピリする、感覚がなくなる、電気が走る、手足が動かせない、手足が熱い、または冷たいなどの自覚症状が伴う。

 さらに、ある事例に対して急に懐かしい気分になる、さまざまな形に物が見える、ブンブン、カンカンといった機械音が聞こえる、人の声が聞こえる、胸がドキドキして脈も速くなる、などの自覚症状がある。
 「もし思い当たるようなら精神科、神経内科、脳外科などで、診断や治療を受けてください」(内浦氏)

 認知症だと診断されていた老親が、実はてんかんを発症しており、薬でコントロール可能だったケースもある。様子がおかしいと思ったら、てんかんの前兆がないか調べてみる必要があるかもしれない。

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