青森・六ヶ所村「核施設」に活断層と東京湾に流れ込む放射能汚染水(2)

社会・2011/06/24 11:00 / 掲載号 2011年6月30日号

 核施設を想定外の地震や津波が襲い、未曾有の被害を出すのは天災ではなく、人災である。
 「今すぐ日本中の核施設全てを廃炉にせよ」という国民の声もわからないではない。
 一方、我々の食卓に並ぶ農産物や魚介類にも安閑とはしていられない。

 漁業関係者が言う。
 「今はカツオ漁が真っ盛りです。今年のカツオは豊漁で型も大きい。ところが、銚子の漁師の中には、銚子から福島沖で捕れたカツオを銚子港で水揚げするのではなく、わざわざ清水港で水揚げする連中がいるんです。福島沖で捕れた魚を清水港で水揚げすれば“清水産”となる。魚は水揚げした港が産地になるので、これは決して偽装ではありません。しかし、消費者からすればたまったものではない」

 政府は、環境保護団体・グリーンピースの福島沖から周辺地域の水質調査の申し出を断ったが、文科省が5月に行った調査では、宮城県気仙沼から千葉県銚子沖の沖合にかけての広範囲で放射能汚染を確認した。
 これらの海洋汚染がいったい魚介類にどれほどの影響を及ぼしているのか、一刻も早い調査が望まれるところだ。
 それでは、福島沖からは250キロ離れ、直接、海流の流れも影響しない東京湾はどうか。これが実は安全とは言えないようなのだ。

 放射能に詳しい医師の話。
 「東京に降り注いだ放射能も非常に高く、東電が持っている資料と政府の発表する数値には三桁のズレがあるといわれています。しかも、セシウムは水に溶けやすいことから、多摩川や荒川から東京湾に流れ込む。これからも放射能の垂れ流しが続くことを考えると、かなりの汚染が進むでしょう。ことにアサリなどの魚介類、カレイ、キスといった底魚の汚染が心配されます。江戸前寿司も姿を消すかもしれません」

 こんな状況下、厚労省の関係者は言う。
 「当然、東京湾についても関係機関が調査はしていると思います。しかし、それが発表されないのは、まだ分析中か、混乱を招かないよう発表しないかのいずれかでしょう」

 何も発表されないからといって、安心というわけではないのだ。
 放射能汚染のモニタリングを地上10メートルの地点で行うよう指導している政府。放射能被害を過小にしたい姑息な魂胆がミエミエではないか。
 汚染が食卓に上る魚介類にも及ぶとなると、その補償は無限大に膨らむだけに、おいそれとは発表できないだけなのだ。
 漁業大国、日本の魚は日本海、九州産、外国産に限るという日がくるのも、そう遠くはないのかもしれない。

関連記事
関連タグ
社会新着記事