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歌謡(うた)のマドンナ 第9回 水田竜子 歌で旅へいざなう、旭川生まれの色白美人 のど自慢チャンピオンが苦節15年で掴んだヒット曲

掲載日時 2016年04月11日 14時00分 [芸能] / 掲載号 2016年4月14日号

歌謡(うた)のマドンナ 第9回 水田竜子 歌で旅へいざなう、旭川生まれの色白美人 のど自慢チャンピオンが苦節15年で掴んだヒット曲

 日本各地を旅するご当地ソングシリーズで人気の水田竜子。今でこそ上品な大人の色香が魅力だが、デビュー当時はボーイッシュなイメージで売り出していた。
 「高校1年の時、文化放送主催の『スターは君だ!』全国大会で優勝、そして『のど自慢』のチャンピオン大会で優勝して、デビューに至りました。当時、部活でソフトボールの練習に明け暮れていて、髪型はショートカット。そんなボーイッシュな感じの子が演歌を歌うというのが斬新に思われて評価していただいたみたいです」

 高校卒業を待たずに上京。'94年17歳でデビューした。
 「デビューしてからも、髪は伸ばさないようにと事務所から言われていました。衣装もパンツスーツだったので、着物で歌う女性歌手が多かった中で珍しかったと思います。当時は音楽祭がたくさんあって、1年目はメガロポリス歌謡祭の最優秀新人賞や日本レコード大賞、日本有線放送大賞など、たくさんの新人賞をいただきました。でも2年目から仕事が激減。私、こんなに休んでていいのかな…と思うくらい仕事がなくてびっくりしました」

 文化放送のラジオ番組『走れ歌謡曲』のパーソナリティーを務めるなどで、知名度は上がってきたものの、なかなかヒット曲に恵まれず、地道な活動が十数年続くことになる。
 「どういう歌が水田竜子に似合うのか、いろんなジャンルの歌を歌わせていただきました。スタッフのおかげで毎年新曲を出すことができて、その試行錯誤があったからこそ今につながっているのだと思います。ヒットが出ないことで不安になる時期もありましたけど、歌う場所をいただける間は頑張っていこうと思っていましたし、あまり深く悩まないように心がけていましたね。私、オンとオフの切り替えが割とできる方で、休みの時は仕事のことは一切考えず、とにかく休むようにしていました」

 風向きが変わり始めたのはご当地ソングを出し始めた頃からだ。
 「本格的にご当地ソングを歌い始めたのは『北山崎』('05年)という曲からです。キャンペーンにも、よりいっそう力を入れました。全国各地へ私がおじゃまして、お客様の目の前で歌って、CDやカセットを買っていただく。でも移動が大変で体力も消耗しますし、それがいつ結果に結びつくのか、まったく見えないまま続けないといけない。それでもだんだん、キャンペーン先のお客様の数が増えて手応えを感じていました」

 デビュー15年目の'07年、山形を舞台にした『紅花の宿』を発売。実は、彼女にとって背水の陣で臨んだ曲だったという。
 「当時の事務所から『次の作品で結果が出なかったら、もう面倒を見ることはできなくなるかもしれない』と言われていました。ちょうど30歳になる頃で、女性として違う仕事に就くことや、結婚のことなど、いろいろ考える時期でもありましたし。これが売れなかったらもう歌手は辞めようと決めていたんです」

 そんな決意で歌った『紅花の宿』は、翌年にかけてロングセラーになり、15万枚を超える売り上げで自身の代表曲となった。このヒットをきっかけに、以後も『伊根の舟屋』『国東みれん』『余市の女』『平戸雨情』など、ご当地ソング路線が定着し、カラオケ愛好家からの支持は極めて高い。
 「おかげさまで、ファンの方からも『次はどこを歌うの?』と楽しみにしていただいています。題材となる場所選びは大変ですね。私のスタッフは、有名だけど今一度人気を再燃させたい場所や、素晴らしいのにまだあまり知られていない場所を題材にするのが上手なんです。『歌で旅をする』というのがテーマなので、私が歌った場所を実際に旅してまわるファンの方が何人もいらっしゃると聞くと本当にうれしいです」

 そんな彼女は歴史に造詣が深く、最近は寺社を巡って御朱印を集めるのが趣味だという。
 「もともとお寺とか神社を巡るのが大好き。あの雰囲気が好きなんですよね。集め始めたのは5年ほど前から。京都の清水寺で、御朱印を書く方の中でも特に字の上手な方にたまたま当たって、その美しさに感動したのがきっかけです。仕事で全国各地へ行くので、近くに神社があると立ち寄っては書いていただいたりしています」

 プライベートでは、一昨年に結婚した。
 「ファンの方からは、結婚してから優しい雰囲気になったとよく言われます(笑)。何より、以前よりも仕事に集中できるようになりましたね。もちろん家庭と仕事と、やることは2倍になりましたけれど、歌の仕事を頑張ろうという気持ちは、むしろ強くなりました」

 昨年11月に発売した新曲『霧島の宿』は、オリコン演歌・歌謡ランキングで初登場から2週連続1位と好調。CDジャケットでは16年ぶりに着物姿になった。
 「けなげな女性の主人公を歌った曲です。歌の雰囲気に合わせて衣装もお着物にし、ガラッとイメージチェンジをしました。私自身も柔らかい雰囲気を出せる女性になりたいと思います」

みずた・りゅうこ=1977年1月4日北海道旭川市生まれ。'92年、文化放送の『スターは君だ!第18回グランドチャンピオン』、翌'93年、『NHKのど自慢グランドチャンピオン』に輝く。'94年1月『土佐のおんな節』でキングレコードからデビュー。'07年に発売した『紅花の宿』が15万枚を突破するヒットに。最新曲は『霧島の宿』(『霧島の宿』キングレコード)。

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