菜乃花 2018年10月04日号

“値下げ断行” 『ミスド』が仕掛けるデフレ戦争の勝算

掲載日時 2016年11月25日 10時00分 [社会] / 掲載号 2016年12月1日号

 『ミスタードーナツ』が11月8日から大幅値下げに踏み切った。対象となる商品は35種類。それぞれ10〜30円程度値下げする。これに伴い、月に1回ほど行っていた「100円セール」はやめることになった。
 ここまでドラスティックに動く背景には、運営会社のダスキン(大阪府吹田市)の足をミスドが引っ張っているからだ。先頃、ダスキンが発表した2016年9月中間連結決算は前年同期比1.7%減、営業利益は前期比6.2%減だった。好調な清掃関連事業が増収増益となったのに対し、それを打ち消してしまうほどミスドの不振は深刻だ。

 ここ数年、ミスドを取り巻く環境は劇的に変化した。10年前の'06年12月に『クリスピークリームドーナツ』が行列のできるドーナツ屋として米国から日本上陸を果たすと、あっという間にライバルブランドとして成長。'14年11月にはセブンイレブンの仕掛けた“コンビニドーナツ”がローソン、ファミリーマートを巻き込んで、互いにしのぎを削る商材になった。
 日本で40年以上にわたり展開してきたミスドは、この一気に増加した競合店に対し「ドーナツを食べる頻度が向上することで、より親しまれる効果が大きい」としてきた。しかし、結果として売り上げの減少基調に歯止めがかからず、ここにきてようやく重い腰を上げた格好だ。

 かつてデフレの象徴とまで言われた牛丼価格競争のように“ドーナツ戦争”も激化していくのだろうか。
 「今はコンビニドーナツに新発売当初のような勢いはなく、価格競争を挑む状況でもありません。今の消費者は目が肥えているため、安くても“悪かろう”では飛び付かない。ミスドも100円セールのときにしか売れなかったというのは、それが適正価格だからとも言えるでしょう」(外食産業専門紙記者)

 値下がりした分、ついつい余計に買って食べてしまいそうだが…。

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