菜乃花 2018年10月04日号

米国が安倍首相斬り 菅官房長官に転がり込む総理の座

掲載日時 2015年11月18日 16時00分 [政治] / 掲載号 2015年11月26日号

 米国が、安倍首相に引導を渡す活発な動きを見せ始め、これが様々な憶測を呼んでいる。菅義偉官房長官が10月末、グアムの米軍基地を視察し、米軍事委員会メンバーで民主党のボルダリオ議員、さらには米海兵隊トップのトゥーラン司令官との会談など、首相級待遇を受けたからだ。
 全国紙政治部デスクが言う。
 「通常、官房長官は“国家老”で、殿様の外遊や地方行脚のときでも、じっと城を護り動かないもの。政権の危機管理を担う立場のため、選挙の時も街頭などには出ず官邸にいる。それがよりによって、米軍基地視察で軍トップらとの会談というのはビックリです。しかも、官房長官不在時の閣議進行司会を首相が行うという19年ぶりの珍事も起きた。官房長官の外遊は'03年、小泉政権時の福田康夫氏の訪中以来12年ぶりで、福田氏は後に首相になっていますからね」
 今回の菅氏のグアム視察の表向きの理由は、来年1月の宜野湾市長選や6月の沖縄県議選、さらには翌7月の参院選を見据えた動き。普天間基地の名護市辺野古移転で揺れ続ける地元の負担軽減に取り組む姿勢を、広くアピールする狙いがあるという。

 ところで最近、その菅氏が安倍首相と閣僚人事などを巡って対立、その不仲説が盛んに報じられている。本誌でも9月、カジノ施策絡みでの亀裂情報をキャッチしたが、ここへ来てさらに、米国が安倍政権に見切りをつけ“菅首相”へ向け大きく舵を切ったという情報を掴んだ。つまり、今回の“グアム電撃訪問”は、米国のポスト安倍への思惑を強く表に出した動きなのだという。
 一連の真相を、米軍関連シンクタンクの日本担当スタッフが説明する。
 「米国は、先の国会での集団的自衛権拡大の安保法案成立で安倍首相に感謝し、信頼関係を深くしているのは事実。しかし、それには裏の思惑も孕んでおり、法案が成立したがために、逆に安倍首相が早晩、失速するのは必至と見込んでいるのです。米国は来年11月の大統領選へ向け、最終的には民主党のクリントン元国務長官が優勢になるとの見立てが強い。ただ、民主党、共和党どちらが政権を取ろうが、米軍事テクノクラートは対中、対ロシアを見据えて日本の政権が安定し、とともに軍施策を空白なく、力強く継続することが米日に最もプラスと見ているのです」

 米国は、安倍政権が来年の参院選で安保法案が足かせとなり、倒壊すると見ているのだ。そこで、今の日米関係の政策継続遂行のために誰が“ポスト安倍”で適任かを、ここ数カ月間模索してきていたのだという。
 「安倍政権が倒壊すれば、慣例ではその女房役の官房長官もお払い箱になりますが、最近はその慣例もなくなりつつある。日本のトップに米国が求めるのは、常に3つの条件がある。1つは米国と政治、軍が一体であること。2つめは政策遂行のためなら力で押したり引いたりの遂行パワーが抜群なこと。最後に国民の人気、支持率が高いことです。これらが揃えば、前政権の女房役であっても次期政権を担えると判断し、米国は全面バックアップする方針なのです」(同)

 そこで米国は、3条件をクリアする最もふさわしい政治家として、菅氏に白羽の矢を立てたというのだ。
 「米国と一体であることに関しては、沖縄での菅氏の活躍を見て何も問題ありません。3条件の2つめについては、第二次安倍政権成立から今日まで、お坊ちゃんでひ弱な安倍政権が持ちこたえているのも日本で言う“寝技師”の菅氏がいてこそで、実証済み」(同)

 3つめの国民の人気度はどうか。
 「高卒後、秋田からの集団就職でダンボール工場に就職した男(その後、法大に入学し卒業)が、日本政治の頂点まで登り詰めれば、かつて小学校卒で日本の政治史上“今太閤”ともてはやされ、国民の人気を博した、田中角栄ばりの人気が出る」(同)

 これで、今回のグアム訪問についても意味合いが増してくる。
 「彼は少し地味。やはり安倍政権を引き継がせるには、今の日本に不可欠という重さと派手さを持たせる演出も必要なのです」(同)

 その第一弾が、電撃訪問というわけだ。菅氏もそうした米国のテコ入れもあってか、本来は首相発言にすべきと思われるコメントや動きを見せ始めた。
 政治アナリストが言う。
 「11月3日は、官房長官の行動としては珍しく都内で経営者向けセミナーの講師として熱弁を振るった。そこで安倍首相が新三本の矢とする『'20年にGDP600兆円を達成』発言をフォロー、東京五輪とTPPを十分生かせば可能と、まるで自分が首相になった事を想定したように断言し、会場をざわつかせました。さらにこのセミナーには、かつて600兆円は無理としていた経済同友会の小林喜光代表幹事も出席していたのですが、『以前の発言は間違い。達成は可能と思う』と懺悔させる剛腕ぶりも発揮し、財界をも牛耳る勢い。これも、次期首相の布石と見られているのです」

 しかし一方、こうした菅氏の動向に、安倍首相周辺は神経を尖らせ反発を強めているという。
 血を血で洗う骨肉の争いが待ち受けているのか。

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