菜乃花 2018年10月04日号

専門医に聞け! Q&A 顎の機能を保つ

掲載日時 2018年06月17日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年6月21日号

 Q:口を動かすと顎がカクカクなります。適当に顎を動かすと数日後には治っていますが、数カ月後にはまたおかしくなります。友達に、顎関節症には「アイーン体操」がよいと聞きました。これを行うと、顔の引き締めや脳の活性化効果もあるとか。本当でしょうか。
(38歳・団体職員)

 A:「アイーン体操」は、志村けんさん扮するバカ殿の仕草から、その名が付けられたようです。
 方法は、まず奥歯を軽く噛んだ状態から、徐々にアイーンの形になるように下顎を前に出します。次に、この状態から口を大きく開け、いっぱいまで開けたら、元の奥歯で噛む状態に戻します。以上を一度に10回ほど繰り返します。
 これにより顎の筋肉がほぐれ、口が開けやすくなり、顎関節症の予防に効果があるとのこと。しかし、私は顎関節を前方に押し出すストレッチは、人体には不適だと考えています。
 顎は、上顎骨と下顎骨から成っています。上の歯は上顎骨に、下の歯は下顎骨に、それぞれ植わっています。この2つの骨は直接ではなく、側頭骨を介して顎関節の軸部でつながっています。

●下顎を引き締め、引き上げることが重要
 そして、上顎の関節窩の中に下顎の顆頭が入っていて、この顆頭を中心に下顎の運動が行われます。話したり、食べたりする行為が円滑にできるのは、それに合わせて顆頭が移動し、下顎が正常に機能するからです。
 側頭骨は頭蓋骨の一部です。そして、下顎の顆頭位置は耳の上あたりにあります。つまり、この部分は耳を介して脳と密接につながっています。
 下顎の顆頭の機能を正常に保つためには、顎をしっかりと引き締め、引き上げることが大事です。口を横に開き、下顎を手前に引き、さらには上方へ引き上げるストレッチこそ、顎関節の構造や機能を正常に保つのに役立ちます。
 下顎を前に出すのは、逆の運動です。高齢者が多い今、下顎を前方に出すのが常態化しているのを見かけることがあります。このことからも、下顎を前方に出すことはよくないと想像できるでしょう。
 なお、ご質問の方は歯科医師に診てもらってください。

山田晶氏(歯科医師)
骨盤療法(ペルピックセラピー)で著名。日本歯科大学卒業。歯科の領域から骨盤のゆがみに着目。骨盤のゆがみを自分で取る方法として、腰回しの普及に努めている。やまだ治療院顧問。

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