菜乃花 2018年10月04日号

阪神vsオリックス FA糸井嘉男を巡るナニワ抗争勃発!

掲載日時 2016年11月30日 16時00分 [スポーツ] / 掲載号 2016年12月8日号

 「大筋で合意した」――。
 11月18日、阪神内部からFA市場の目玉、オリックス糸井嘉男外野手(35)の事実上の獲得宣言が聞かれた。確かに、糸井の阪神入りは既成路線のように伝えられていた。その場にいた報道陣も「やっぱり」と口走ったそうだが、糸井争奪戦の真の勝者は、本当に金本阪神なのだろうか。
 「夏の甲子園大会後の8月27日、阪神はドラフト候補を検討する編成会議を開きました。その席上で金本知憲監督(48)が糸井獲得を自ら申し出て、そこから動き始めました」(関係者)

 だが、「このままでは引き下がれない」と、オリックス側も人的補償という切り札を使って“報復”に出る。
 「糸井がFA宣言の手続き書類を提出したのは11月7日。その3日前、オリックスは阪神が来季の契約を結ばないと発表したゴメスに対し『興味がある』と“宣戦布告”をしています」(同)

 オリックス側も糸井の背後に阪神の影がチラついていたのは分かっていた。ゴメスは今季こそ打率2割5分台だが、阪神にとって糸井獲得に失敗したときの“保険”だった。その保険を先に潰そうと、金本監督へ宣戦布告したのである。
 「23日にオリックスはファン感謝デーを開催しました。過去、退団する選手はファン感謝デーか、球団納会(11月末)までは移籍表明を控えてきました」(ベテラン記者)

 いよいよ、オリックスの逆襲が始まるようだ。
 「人的補償を行使する予定なので、阪神は28人までガードするプロテクト名簿を作成しなければなりません」(同)

 そのプロテクト名簿の作成が難儀なのだ。一般論として、28人には、まず「同年の一軍ベンチ入りメンバー」が入るという。一軍戦の出場登録メンバーは25人。そこには先発ローテーション投手はほぼ入っていないので、プラス3〜4人。また「前年のドラフト上位指名選手」や「期待の若手」は奪われたくないので、約10人をさらに追加する。この時点で名簿入りメンバーは約40人となり、10人強を振るい落とすことになる。
 「相手球団の補強ポイントを考え、守備位置的にその対象外となる選手は外します。『高額年俸のベテランには手を出さないだろう』という通念もあるようです。読み違えたら、一大事ですが」(前出・関係者)

 オリックスの補強ポイントは外野手と言われている。阪神の主な外野手は、福留孝介、高山俊、大和、横田慎太郎、江越大賀、中谷将大、板山祐太郎、伊藤隼太など。他選手との兼ね合いで外す可能性があるのは、推定年俸2億円と言われる福留孝介(39)だろう。
 「他のベテランで高額年俸という同じ発想で、プロテクト名簿から『外す』と考えられるのは、鳥谷、西岡、能見かな」(在阪記者)

 鳥谷敬(35)は推定年俸4億円。'14年オフに5年契約を結んでおり、あと3年残している。西岡剛(32)は推定1億800万円、能見篤史(37)は推定1億4000万円。「高額年俸のベテランを外す」の通念は、「現役生活が長くないので、手を出さないだろう」という発想によるもの。ベテランを外せば、その分、若手を名簿入りさせられる。選ぶオリックスにしても、ロートル選手より若手がいいと考えるはず。しかし…。
 「オリックスは、糸井を獲られたままでは怒りが収まりません。今回は『やられたら、やり返す』の発想です。鳥谷、福留、能見がリストから漏れていたら獲りますよ」(前出・関係者)

 『12球団別総年俸』(外国人選手を除く)を見ると、オリックスはソフトバンク、巨人、阪神に次いで4位。今季は22億円強を払っており、鳥谷の4億円も手が出せない球団ではないのだ。
 「オリックスが阪神のベテランに目を付けた理由は、報復だけではありません。仮に鳥谷を獲れば、オフの野球報道の主役になれる。春季キャンプでチームの露出が高まり、観客動員アップにも繋がります。阪神がベテランをプロテクトしてきたら、有望な若手を一本釣りするだけ。くすぶっている今成亮太あたりが危ないという話も聞こえてきます」(同)

 鳥谷は今季、高山に抜かれるまでチームトップのグッズ販売数を誇っていた。オリックスでの新グッズが出れば、鳥谷を応援してきた関西のファンが「買い直す」ため、年俸分は簡単に回収できるだろう。まして、糸井にも今季推定2億8000万円を払っている。人的補償を求めても、その40%を阪神から回収できるルールにもなっている。
 「'11年1月、阪神はFAで小林宏之を獲りましたが、千葉ロッテに人的補償を行使され、編成員に春季キャンプを物色され、オドオドした苦い経験もある」(同)
 その経験をまた繰り返すのだろうか。

 ちなみに、阪神はオリックスから過去に4人をFAで獲得している。石嶺和彦、山沖之彦、星野伸之、日高剛。だが、その全員が活躍していない。オリックスも他球団のお古の助っ人を何度も獲得してきたが、貢献度は低い。
 糸井獲得後に始まるナニワ抗争は“共倒れ”に終わるかもしれない。

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