葉加瀬マイ 2018年11月29日号

やくみつるの「シネマ小言主義」 “女修造”土屋太鳳が、吠えまくる! 『トリガール!』

掲載日時 2017年09月05日 16時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年9月14日号

やくみつるの「シネマ小言主義」 “女修造”土屋太鳳が、吠えまくる! 『トリガール!』

 そのハイテンションぶりから、“女修造”化が最近とみに激しい土屋太鳳。元気娘の本領発揮というべきか、全編を通して彼女は叫びまくっています。
 155センチの小さな体から発せられているとは思えないほどの熱量に、果たしてどれだけついていけるか。まさに「踏み絵」のような「ザッツ若者」の青春映画。もし、ガックリ肩を落とし、「無理…」となったら、ハイ、あなたも私同様、こちら側の世界の人です。

 とはいえ本作は、毎年、琵琶湖で開催されている『鳥人間コンテスト』で、唯一の2人乗り人力飛行機の設計・制作をしている芝浦工業大学の実際にあるサークルがモデルとなっています。
 100人以上のマジメそうな理系男女が、プロペラ班、フレーム・駆動班、パイロット班など、さまざまに特化した部隊に分かれ、「人力で飛ぶ」をひたすら目指して活動している様は、コンテストの裏側を描く疑似ドキュメンタリーとしても楽しめると思います。

 成り行きで入ったサークルで、パイロット候補に抜擢されてしまう土屋太鳳。相手役のイケメン若手たちとの機関銃のようなトークを難なくこなし、さすが日本女子体育大学出身らしく、ガッツと体力と運動神経バツグンの彼女にとって、自転車を漕ぎまくる訓練が続く役は、まさにハマリ役です。
 あまりにハマリすぎて、次回作はよほど違う役柄に振り戻さないと、“女修造”化したイメージは覆せないのでは、と心配になるほどです。
 いっそ、松岡修造のように、太鳳語録付き「日めくりカレンダー」などのポジティブグッズを作ってしまった方が、ひと儲けできるかもしれません。日本ジャーナル出版から出したらどうでしょう。売れますからね〜。カレンダーブームに乗り遅れちゃいけません。

 ところで、大学に行くバスに初めて乗った太鳳が、自分以外の学生が全員メガネをかけていることに気付き、「眼鏡市場か!」と叫んで、ダサいメガネ集団から途中下車して逃げ出してしまうシーンがあります。
 私も長年メガネ生活を続けておりますが、強度の近視のためにレンズが分厚く、対応するフレームが限られていました。
 それが、この度の白内障の手術後は視力が回復し、華奢でおしゃれなフレームを選べることがうれしくてしょうがありません。
 実は裸眼でもすごせるようになって、メガネをかけないで歩いていると「逆変装」になって気付かれないことも。いかにメガネが人を記号化するのかに気付いた次第です。

画像提供元:(C)2017「トリガール!」製作委員会

■『トリガール!』監督/英勉
出演/土屋太鳳、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ、矢本悠馬
配給表記/ショウゲート

 9月1日(金)TOHOシネマズ新宿、他全国ロードショー。
 一浪して入った女子大生の鳥山ゆきな(土屋太鳳)は、一目惚れした圭先輩に誘われるまま、人力飛行サークルのパイロット班に加入する。しかし、幸せのキャンパスライフをイメージする彼女の前に現れたのは、「狂犬」と呼ばれる先輩、坂場大志。すっかりやる気を失ったゆきなだったが、しぶしぶ参加したテストフライトで、圭先輩が大怪我を負う事故が起きてしまう。機体は損傷、パイロットを失い、ショックを受けるメンバー。そんな中、坂場が抱えた心の傷とサークルの悲願を知ったゆきなは…。

やくみつる:漫画家。新聞・雑誌に数多くの連載を持つ他、TV等のコメンテーターとしてもマルチに活躍。『情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)、『みんなのニュース』(フジテレビ系)レギュラー出演中。

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