片山萌美 2019年7月4日号

専門医に聞け! Q&A 風邪の解熱に_効く漢方薬

掲載日時 2019年03月24日 12時00分 [健康] / 掲載号 2019年3月28日号

Q:春風邪を引き、熱が出たため病院にかかり、PL配合薬を服用したら尿が出なくなりました。救急車で病院に行ったところ、膀胱に1リットル以上の尿がたまっていて、導尿してもらいました。風邪の発熱を下げるのによい薬はありませんか。_(75歳・無職)

A:PL配合薬は、風邪の解熱によく効きます。しかし、アレルギーがある人、前立腺肥大で尿閉が起きたことがある人や、その傾向がある人は適用外で服用できません。

 アレルギーはどの年代にも起きますが、尿閉は高齢男性に見られます。高齢の男性は生理的に前立腺肥大があり、それがこの薬の抗コリン作用によって、さらに尿道が圧迫され尿閉に至るのです。

 ご質問の方は、このケースでしょう。抗コリン作用による症状は他に口渇、便秘、頻脈などがあります。これらの症状がひどい場合も服用できないことになります。

●葛根湯と小柴胡湯の合剤

 私は風邪の発熱には漢方薬の合わせ技で対抗しています。風邪によく使われる漢方薬に、葛根湯があります。実は葛根湯に配合している生薬の麻黄にも抗コリン作用があります。PL配合薬より容量は少ないのですが、副作用の恐れがないわけではありません。

 そこで、普通1日3回服用する葛根湯を2回に減らし、その代わり小柴胡湯を併用します。2つの漢方薬の合剤で、1包ずつ朝晩飲みます。

 実はこれは、柴葛解肌湯(さいかつげきとう)という漢方処方を健康保険の効く漢方エキス製剤2つの合わせ技で作っていることになります。柴葛解肌湯は、健康保険適用のエキス剤はありません。この合剤は、熱が出たり引いたりする状態(往来寒熱)によく効きます。先日、原因不明の熱で来院した高齢男性は、2つの病院で検査しても正常なので経過観察となっていました。

 寒気がした後に38度の熱が日に2、3度出て、倒れそうになると訴えていました。そこで、この合剤を処方したところ軽快しました。往来寒熱という病態にピタリと効いたのです。この合剤を服用すると2〜3日で熱が下がる方が多いです。

 ご質問の方は、この漢方薬のことを覚えておきましょう。

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牧 典彦氏(ほほえみクリニック院長)
自律神経免疫療法(刺絡)やオゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。ほほえみクリニック(大阪府枚方市)院長。牧老人保健施設(大阪市北区)顧問。いきいきクリニック(大阪市北区)でも診察。

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