葉加瀬マイ 2018年11月29日号

フィンランドで販売「コオロギパン」は日本でも広がるか

掲載日時 2017年12月14日 14時00分 [社会] / 掲載号 2017年12月21日号

 「コオロギパン」とは、パンのブランド名ではない。昆虫のコオロギを原材料にしている正真正銘の“虫パン”だ。

 11月23日、フィンランドでパンチェーン店を展開するファッツェル・ベーカリー社が、世界初の乾燥コオロギを材料にした食パンの販売を始めたと発表した。このコオロギパンは、1斤につき乾燥させて粉にひいたコオロギ70匹が使われている。他に、小麦粉などが含まれているが、重量比では約3%がコオロギという計算になるという。
 「実はコオロギは、人類を救うスーパー食料とも言える。小麦粉の倍のタンパク質を含み(1カップ当たり28グラム)、鉄分や食物繊維などの栄養価も高い。小麦を含む穀物や乳製品アレルギーがある人にも安全です。しかもたった6週間で育つため、他の野菜や動物に比べて飼育効率に優れているのです」(グルメライター)

 環境への貢献度も高い。
 「牛肉や豆などの一般的なタンパク源を育てるには、大量の水が必要。一方のコオロギは、牛に比べると2500分の1、豆に比べて216分の1の水分量で飼育できるため節水に繋がり、広大な土地も必要ない。飼育では廃棄物がほとんどなく、温室効果ガスの排出量ゼロと、環境性能にも秀でています」(同)

 パンに先行して米サンフランシスコに拠点を構える『Bitty Foods』では、すでにコオロギの粉末を使ったスナック菓子を製造販売しているし、北米より昆虫食の認知度の高いヨーロッパでも、世界的に有名なレストランが食用昆虫をメニューに取り入れている。
 「フィンランドのコオロギパンの価格は、小麦パンより高い1斤3.99ユーロ(約530円)ですが、環境税と思えば安いという捉え方もある。日本は、そもそもイナゴを含め虫を食する習慣があるだけに、近いうちに普及するかもしれません」(同)

 将来は食糧不足の救世主になるか。

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