林ゆめ 2018年12月6日号

ビデオ・リサーチが朝日新聞に書かせた? ドラマ視聴率に波風をたたせる録画再生率

掲載日時 2013年02月26日 11時00分 [社会] / 掲載号 2013年2月28日号

 ビデオ・リサーチが、朝日新聞に“一級資料”を渡したとしか思えない。
 朝日新聞は1月31日付の一面で、テレビの録画再生率の実態を公表、これが波紋を広げている。

 現在の視聴率は、放送時間中に視聴された数値しか公表されない。全国27地区6600世帯を対象に、番組を視聴した人数の割合を地区ごとに調査。関東・関西・名古屋が各600世帯、九州・札幌は各200世帯が対象である。
 だが、これだけでは正確さに欠けると、違った角度からの調査が始まった。東京30キロ圏内で録画機器を所有する200世帯を対象に、録画して7日後まで再生した人の割合を示す調査をしたのだ。これを録画再生率と呼んでいる。

 調査理由は、いまの視聴者の観賞スタイルがかなり変わってきているからだ。
 「バラエティーは同時視聴するが、ドラマは録画し、ヒマな時間か土・日曜にまとめて見ることが多い。ドラマはDVD等に保存して第三者に貸すこともある。だから『月9』などは消滅したといってよい」(テレビ業界関係者)

 今回の調査データで意外なことがわかった。今年1月1日から7日までのデータだが、ドラマでは『ラッキーセブンスペシャル』(フジ系)が録画再生率の首位で13.5%。しかし、放送中の視聴率は12.6%。録画再生率が地上波視聴率を上回った格好だ。合計すれば26.1%。
 期待された大河『八重の桜』(NHK)は視聴率が18.4%、録画再生率7.4%で合計25.8%と『ラッキーセブン』に抜かれてしまう。ほか『相棒元日SP』(テレ朝系)が視聴率14.1%、録画再生率が8.6%で合計22.7%。ヒットドラマでも、意外と見られていないことがわかる。録画再生率を加えると、ドラマの勢力分布図が大きく変わってくるのだ。

 ビデオ・リサーチが朝日新聞に書かせたとしか思えない記事だが、どういう背景があるのか。
 「ビデオ・リサーチはテレビ局と資本的つながりが弱い新聞社を選び、波風が立たないように資料提供したと見ることができる。そうなると、TBSとのつながりが弱い毎日新聞、テレ朝と親子関係を解消した朝日新聞の2社に絞られる。そのうち影響力のある朝日の方を選んだ。朝日も『朝日新聞デジタル』を猛プッシュしている際中で、『録画再生率』の記事をカラーで『デジタル』に掲載中で、読者を引きつけようとしている」(マスコミ関係者)

 テレビ界を震撼させた録画再生率の実現化が近づいたが、テレビ局も調査会社も心境は複雑に違いない。


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