韓国 文在寅大統領“爆” 日・米・中・北が斬り捨て

社会・2019/12/10 22:00 / 掲載号 2019年12月19日号
韓国 文在寅大統領“爆” 日・米・中・北が斬り捨て

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 11月22日、韓国はGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)について、「破棄するとした通告の効力を停止する」と日本側に伝え、協定破棄を延期した。

 文在寅政権は、失効期限の6時間前というぎりぎりのタイミングで“ベタ降り”したわけだが、これで韓国が正常化したと判断するのは早計だ。

 韓国はGSOMIA破棄を宣言することで、日本に圧力をかけ続けた。半導体材料3品という戦略物資をめぐる日本の対韓輸出運用の見直しや、輸出優遇対象国(ホワイト国)からの除外を、韓国大法院(最高裁)の徴用工判決に対する日本の“経済報復”と決めつけ、その撤回がGSOMIA延長の前提条件だと主張していたのだ。

「結局、経済と安全保障というまったく別次元の問題を結び付けるという難癖に、日本は最後まで応じませんでした。韓国は、方針転換を余儀なくされたというわけです」(国際ジャーナリスト)

 ただし、韓国がGSOMIA破棄を延期したのには裏事情がある。そもそも韓国の度重なるウソや裏切りに、米国は怒っていた。

「米国が他国に気を取られている隙をみせれば、韓国は北朝鮮への経済制裁を破ってカネや物資を送ろうとするし、中国包囲網である『インド太平洋戦略』にも加わろうとしませんでしたからね」(同)

 そして、GSOMIA破棄によって、米国の堪忍袋の緒が切れてしまった。

「11月21日、米上院は、『日韓GSOMIAの重要性を訴える決議』を全会一致で可決させました。さらに同日、ポンペオ米国務長官が韓国の康京和外相に電話を入れ、『もし日本とのGSOMIAを終了するのだったら、米国は今後、韓国を同盟国とはみなさない。北朝鮮との交渉においても韓国とは切り離して米朝だけで進めていく。来年の在韓米軍の駐留経費も、トランプ大統領が主張するように米国側の総意として(今年の)5倍を要求していく』と高圧的な態度に出たのです。結局、青瓦台(韓国大統領官邸)もこれに気おされ、最後の最後で翻意したというのが真相です」(官邸詰め政治記者)

 韓国は破棄撤回で、米国にすり寄ったわけだ。

「文政権は来年4月に行われる総選挙しか眼中にありません。最終的にGSOMIAの破棄を延長すれば、文氏の岩盤支持層は納得しないが、中間層や保守層の一部を取り込めることができ、差し引き総選挙への影響はマイナスにはならないと判断したのでしょう。ただ、いまさらGSOMIA破棄を撤回して米国にすり寄ったところで、関係の修復は難しいでしょうね」(韓国ウオッチャー)

 そもそも韓国は、中国と北朝鮮から「GSOMIAを破棄せよ」と圧力をかけられて、破棄を決断したという経緯がある。

「文氏は現在も心情的に日米ではなく、中国と北朝鮮よりの政治家です」(同)

 それは韓国外交部の組織体系にもあらわれている。

「今年4月に、対日外交を担当する部署を、日中両国の外交を扱ってきた『東北アジア局』から分離し、新設した『アジア太平洋局』に移す組織再編案を公表した。この再編によって、東北アジア局は中国を重点的に扱うことになる。文政権が対中外交を重視する表れといえる」(北朝鮮ウオッチャー)

 北朝鮮への気遣いも半端ではない。

「北朝鮮ツアーに参加中、北朝鮮に拘束されて拷問を受けたオットー・ワームビア氏の親御さんが、文氏への面談要請をしましたが、それを拒絶しています。さらに今年11月7日、処刑されるのが分かっているのに、亡命を希望した北朝鮮漁民を北朝鮮に追い返しています。驚くべきことに、同日に文氏は金正恩党委員長を、釜山で開かれる『韓・ASEAN特別首脳会議』に招待する親書を送っているのです」(同)

 しかし、GSOMIA撤回期限直前の11月21日、金正恩氏は「釜山に行くしかるべき理由を見つけられなかった」と出席を拒否した。

「正恩氏は、文氏が自負する米朝の仲介者としての役割を否定しているばかりか、韓国に対しミサイルで威嚇し続けています。また、金剛山の韓国側施設を撤去しようとしており、南北協力事業をも完全に無視していてます。そして、今回のGSOMIA破棄撤回を、『民族の尊厳と利益を外部勢力に売り渡す許し難い反民族的犯罪だ』と批判して、強い怒りをあらわにしました」(同)

 もちろん、中国も怒り心頭だ。

「中国共産党機関紙『人民日報』傘下の『環球時報』は、『米国が韓国に要求した在韓米軍駐留費の5倍増を韓国が拒否した』と意気揚々と報道したばかりです。そもそも、中国は韓国を大事にしていませんしね」(前出・国際ジャーナリスト)

 ’17年、文氏が中国を国賓訪問した際には、昼夜10回の食事機会のうち、中国要人が主催したのはわずか2回と、韓国を冷遇した。

「それで、米国にすり寄るGSOMIA協定破棄の延期ですから。今回の件で、中国、北朝鮮ともに、完全に韓国を斬り捨てると思いますよ」(同)

 GSOMIA破棄撤回によって、韓国はかろうじて日本との破局を回避しているが、徴用工問題は、まだ解決の糸口すら見いだせないでいる。

 日本と米国に捨てられる日も遠くはない。

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