菜乃花 2018年10月04日号

新郎が犯した4年前のレイプ未遂事件(3)

掲載日時 2017年05月29日 23時00分 [事件] / 掲載号 2017年6月1日号

 友紀子は警察署で懇願するように言った。
 「そんな…、これは何かの間違いです…」
 「今回の件はご主人も犯行を認めています。盗撮の件のように処分保留ということにはならないでしょう」

 岡崎は強姦未遂罪で起訴された。当然ながら、披露宴は中止になった。友紀子は案内状を送った知人や親戚にも中止を伝えなければならなくなり、「なぜ?」「どうして?」「もしかしてオメデタなの?」などと詮索された。
 式場のキャンセル料は岡崎の両親が支払うことになったが、この醜態に友紀子の両親が激怒した。
 「あまりにもひどい。許せることと許せないことがある。性犯罪者になった義理の息子をこれまでのように家族として認めるわけにはいかない。新婚早々、友紀子にもそんな業を背負って生きていかせることは親として耐えられない。そんな家と親戚関係になるわけにはいかないし、親戚たちにも紹介できない」
 相手の言うことはもっともだった。岡崎は拘置所で離婚届に判を押した。

 さらに悲惨だったのは婚約中だった岡崎の姉に影響が及んだことだ。姉の婚約者の家族に弟が起こした事件を知られると、やはり婚約破棄を言い渡された。
 「やったのは弟であって、あなたに罪がないことは分かっている。だが、その影響を受けるのは2人の間に生まれてくる子供たちだ。性犯罪者の叔父がいるということは、就職、結婚、その他、人生の大事な場面で必ず問題になる。もっとも私たちとは違う考えをお持ちの方もいらっしゃるだろうから、そういう方たちとのご縁を探してほしい」

 一家は近所からも白い目で見られ、自宅に引きこもった。職場も辞めざるを得なくなった。
 岡崎の姉は「また私に好きな人ができたとき、その相手にも性犯罪を起こした弟がいることを話さなければならないのか。私が祝福されて結婚することなどあるのだろうか。被害者の方はもちろん、私たちが受けている今の苦しみを知ることも本人が受けるべき罰であり、そのことを知らずして更生などあるはずがないと思います」と述べた。
 岡崎は自分の車をたたき売り、貯金をはたいて被害者に弁償したが、その後始末で疲れ切った元妻の友紀子には「もう私への賠償はいいから反省して下さい。そして、もう二度と私と関わりを持たないで下さい」と絶縁された。

 性犯罪の恐ろしいところは、自分の身内をも被害者にしてしまうことだ。岡崎は法廷で号泣して詫びたが、周囲の生活を何もかも破壊した男は懲役3年6月を言い渡され、獄中に落ちた。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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