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浜岡原発ムリクリ停止要請に出た菅総理の甘すぎる思惑

掲載日時 2011年05月21日 11時00分 [政治] / 掲載号 2011年5月26日号

 「本日、私は内閣総理大臣として海江田経済産業大臣を通じて、浜岡原子力発電所の全ての原子炉の運転停止を中部電力に対して要請しました」
 5月6日、菅首相は国民に向けてこんな発表をした。このときの菅首相には、どこか晴れがましささえ感じさせた。この突飛とも思える決断にはどんな思惑が隠されているのか。

 政治評論家の本澤二郎氏が言う。
 「実はアメリカのオバマ大統領は、ビンラディン暗殺によって支持率こそ10%上昇させたものの、国内に100基ある原発がテロリストたちの標的にされる脅威が生まれ、原子力から代替エネルギーへ舵を切らざるを得なくなった。菅首相の発言はそれを先取りするものなのです。5月末にはフランスでG7の会議が開かれる。世界の首脳が集った場で原発と人類は共存できないとする歴史的な演説をやれば、歴代首相として名を残すのは間違いありません」

 国会ではこれから震災復興の裏付けとなる予算の二次補正が行われるが、同時に菅内閣の不信任案を提出しようという動きもある。
 「自民党から不信任案が出されれば、民主党内にも小沢氏を中心に賛成する議員が出るでしょう。内閣不信任案の可決には80名程度の議員が必要とされますが、集まるかどうか微妙な情勢です」(政治部記者)

 菅首相としては、寝首をかかれないよう手を打たねばならない。
 「東海地震がこの30年のうちに発生する確率は87%。その震源の上に立地する浜岡原発を停止させなければ大変なことになる。その意味でこの決断は英断といえます。福島原発の事故で原発はもうたくさんとする国民の支持も得られ、内閣支持率は上昇するはずです」(本澤氏)

 となれば、菅首相に対してもおいそれとは内閣不信任案を提出できなくなるというわけだ。
 しかし、これを受けて5月7日、中部電力は臨時の取締役会を開き協議したものの、結論は持ち越した。大口契約者の反対もあるだけに、事が思惑通りに運ぶかどうかは未知数だ。

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