韓国 文在寅政権で炸裂する「タマネギ女」クラスター

社会・2020/05/29 06:00 / 掲載号 2020年6月4日号
韓国 文在寅政権で炸裂する「タマネギ女」クラスター

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 慰安婦問題解決のために活動する韓国市民団体『韓国挺身隊問題対策協議会』(挺対協)の後継組織で、韓国内で最も影響力を持つといわれる『正義記憶連帯』(以下、正義連)において内紛が勃発した。

 元慰安婦の李容洙(ユン・ミヒャン)氏が5月7日に記者会見を行い、「共に市民党」(与党・共に民主党が選挙対策で作った政党)から国会議員に当選した正義連の前理事長で“反日市民団体のドン”と評される尹美香氏を「義援金や基金などを元慰安婦のために使ったことはない」と告発したのだ。

 李氏は2007年、米国議会下院の公聴会に出席し、「世界で起きている性暴行・蛮行を根絶するためにも日本は必ず謝罪しなければならない」と証言したことで知られ、韓国では「聖母」にまで祭り上げられた人物だ。それだけに李氏による“尹氏批判”は国民に衝撃を与えた。ただ、挺対協への内部告発は今回が初めてではない。

「慰安婦問題で日本政府を糾弾するために行われている正義連主催の『水曜集会』は、1992年に太平洋戦争犠牲者遺族会から枝分かれした挺対協が始めて、かれこれ29年も続いています。日本批判の草分けは、遺族会会長だった粱順任(ヤン・スニム)氏で、かつて『慰安婦問題』を報じた元朝日新聞記者の義母です。彼女は文在寅政権や正義連を、今では親北勢力として批判しています」(韓国在住の日本人ジャーナリスト)

 また、2004年には慰安婦被害者の沈美子氏が挺対協相手に裁判を起こしている。
「内容は李氏と同じく『(尹氏が寄付金を懐に入れるだけの)水曜集会の中止』と『寄付金使途の不透明さ』でした」(同)

 要は、尹氏が慰安婦問題を解決するより問題維持を図って、元慰安婦を永遠に私的流用しようとしているという批判だ。

 実際、尹氏には米国カリフォルニア大学に留学している娘の留学資金を寄付金から充てた私的流用疑惑も追及されている。

「尹夫妻の所得税を日本円に換算すると、5年間で約56万円しかありません。それから推計した夫妻の年収は440万円ほどでしょう。なのに学費だけで年間4万ドル(約430万円)、生活費を合わせれば700万円は必要となる留学費用をどう調達したのか疑問視されたのです」(韓国紙記者)

 これに対して尹氏は「全額奨学金で賄っている」と説明した。これに対してあるメディアは「バークレー校は外国人に全額奨学金を与えない」と尹氏の釈明を一蹴。すると今度は「夫の補償金で留学費を出した」と説明を変えた。これに前出の韓国紙記者が反論する。

「尹氏の夫は、過去にスパイ事件に関与した罪で懲役刑を言い渡されましたが、2017年に一部の罪に対して無罪判定が下され、1億9000万ウォンの刑事補償金を政府から受け取っています。これを娘の留学費用に充てたと説明しているのですが、娘が米国へ留学したのは’16年。賠償金が出たのは’18年だから時期的にズレています」

 尹氏はこれに対し、「’16年には全額奨学金がもらえるシカゴの某大学に入学した。夫の補償金が支払われた’18年になって娘が本当に行きたがっていた同校に入学し直した」と、あくまで私的流用はないと突っ張っている。

 しかし、韓国最大の日刊新聞『朝鮮日報』が追い打ちを掛ける。5月14日、「尹氏が自分の複数の個人口座で寄付金を何度も募った」と報じ、「法人が個人の口座で募金することは、市民団体としては致命的な汚点」と批判している。

 さらに「尹氏が慰安婦問題を食い物にしている証拠がある」と指摘するのは、ある韓国ウオッチャーだ。

「李氏が正義連の寄付金の私的流用疑惑を提起した翌日に、企業などからの指定寄付金7億5000万ウォン(約6500万円)で購入した元慰安婦たちのための『平和と癒やしが出会う家』を約5割引きで売却していたことが分かりました。しかも、ここを元慰安婦が利用したことはほとんどなく、尹氏の父親が1人で管理し、暮らしていたことまでも分かっています」

 尹氏への疑惑はまだまだある。

「水曜集会の象徴である慰安婦少女像の製作者は、尹氏と一蓮托生の彫刻家の金運成(キム・ウンソン)、金曙炅(キム・ソギョン)夫妻です。金夫妻は親北団体『民族美術家協会』と関係が深く、反米活動に関わってきた。そんな2人が慰安婦像のフィギュアをつくり、イベントやネットで販売して収益のかなりの部分を挺対協や正義連に寄付してきた」(同)

 もはや、剥いても剥いてもスキャンダルが出てくることから「タマネギ男」と揶揄された曺国(チョ・グク)元法務長官と瓜二つの状況になってきており、尹氏に付いたあだ名が「タマネギ女」だ。

 形勢の悪くなった文政権は“尹美香を死守”するため、疑惑を追及するメディアと関係者を「親日」と決めつける戦略に出た。左派系の市民団体も次々と尹氏の支持を表明し、92歳という高齢の李氏を「認知症で記憶違いだ」とする宣言まで出している。

「韓国警察は5月13日、元慰安婦6人が生活している支援施設『ナムヌの家』の後援金横領疑惑で、関係者を逮捕して取り調べている。詳しいことは警察が調査中ですが、文政権はこの一件をトカゲのシッポ切りにするつもりでしょう。あとは政権寄りの第三者委員会を設置して、正義連に『私的流用はなかった』と結論付ければ、タマネギ女は無罪放免となるでしょうね」(同)

 尹氏が無罪放免となったとしても、文政権から新たな問題児が出てきそうだ。

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