紗綾 2019年8月1日号

2019年『台湾』を巡る中国VS米国“部分戦争”の可能性大!

掲載日時 2019年01月25日 18時30分 [社会]

2019年『台湾』を巡る中国VS米国“部分戦争”の可能性大!
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 中国軍幹部が「台湾独立派は戦争犯罪人として処理する」と驚愕の発言をした。ロシアだって「北方領土4島返還派は戦争犯罪人として処理する」とは言わない。こんな国が常任理事国とは世も末だ。

 中華文化圏には『逢八必災、逢九必乱』というジンクスがある。8がつく年には厄災があり、9がつく年には乱が起きるという都市伝説だ。1969年珍宝島事件、1979年中越戦争、1989年天安門事件とくれば、2019年、台湾侵攻が懸念される。

 習近平中国国家主席が、19年1月2日に『台湾同胞に告げる書』40周年記念行事で発表した「一国二制度」による「平和統一」は、台湾政府に同一化を迫る内容だった。

 「台湾同胞に告げる書」は1979年1月に鄧小平が発表した国共内戦後初めて、中華民国に対し軍事的対峙を終結させ、平和統一を呼び掛けた文書である。その後、歴代指導者は必ず任期中に自分なりの台湾政策を発表してきたが、今回の習主席のそれは、過去最大級の台湾への恫喝といえる。

 その骨子を見ていこう。まず政策の柱は、平和統一の実現で、そのためには「1国2制度の適用」「1つの中国の堅持」「中台経済の融合」「同胞・統一意識の増進」の5項目が必要と訴えた。習主席は「台湾問題は、民族の復興によって必ず終結する」と表明し、建国100周年にあたる49年までに「中華民族の偉大な復興」を実現するとした。

 これら文言はいずれもワナだ。平和統一の実現とは、プロパガンダや買収によって、なるべく戦闘なしで併合するということだし、「1国2制度」については、今の香港の現状を見れば、決して2つの違う政治・経済システムが1つの国家の中で運用されていないのは明らかだ。

 香港はほぼ完全に中国化され、司法の独立も経済の自由にも「共産党の指導の下」という枠組みの制限が付いて回る。

 「一国二制度」は中国国内の自治区の自治と同じで、完全に意味のないものになっている。したがって習主席がいくら「統一後の台湾同胞の私有財産や宗教信仰、合法権益は十分に保障する」と言っても、それがウソであることは香港を見れば誰にでも分かる。

 「一つの中国」堅持については、中華民国(台湾の正式名称)は存在せず、世界には中華人民共和国があるだけだと生粋の台湾人をこの世から消し去るという意味だ。

 また江沢民も使った「中国人は中国人を攻撃しない」という一文を習主席も継承しているが、台湾人自身の過半数から8割前後が「自分は台湾人であって中国人ではない」というアイデンティティーを持っている現状では、台湾にとって何の安全の担保にはならない。むしろ中国人は中国人を攻撃しないが、台湾人ならば攻撃すると言っているのと同じである。つまり8割の台湾人は台湾併呑のあかつきには「非中国人」として粛清される可能性が高い。

 さて、先の過激発言の主は、中国人民解放軍軍事科学院の元副院長で、同軍の何雷中将だ。いわく《台湾の分離主義者たちは大惨事を避けるため立ち止まり、悔い改め、正しい道へと戻らなければならない。さもなくば中国にとってクズのような存在となり、歴史から非難されることだろう》

 ヒトラーもびっくりの民族同化を叫んでいるのである。
「18年に始まった『米中覇権戦争』で、アメリカは台湾支援を強化しています。もし米台関係が日米関係レベルまで強化されれば、中国は台湾を併合できなくなってしまう。それで中国は、アメリカと台湾独立派をけん制しているのです。台湾独立派から見れば『追い風』に違いありませんが、アメリカの国家支援というのは、手のひら返しの歴史でもあるので安心できません。ここは台湾としては、米中覇権戦争で中国共産党政権が滅びるのを待つのが得策でしょう」(国際ジャーナリスト)

 習主席の脅迫めいた呼び掛けに、蔡英文総統は『92年コンセンサス』(中台が“一つの中国”原則を確認するという合意)を認めない立場をはっきり強調した。昨年の統一地方選の惨敗で、党内外から批判を受けていた蔡総統だったが、その対応により支持率が盛り返している。

 やはり恫喝は台湾人の反感しか呼び起こさないのだ。

 だが、蔡英文政権の支持が上がると、中国との対立姿勢がなおさら先鋭化してくるのは間違いない。そこで、米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長は1月18日、台湾海峡を通過するために10年以上派遣していない米空母を急派させる可能性を示している。

 「ペンタゴンが発表した『19年中国軍事パワー』リポートでは、①中国の巡行ミサイルなど打撃兵器はすでに米国など西側先進国と同水準、②中国の兵器システムの一部の領域は世界最先端水準、③解放軍は自軍の戦闘能力に自信を深めており、最終的には中国指導部に“部分戦争”を発動するリスクを侵させ得るといった分析を出しています」(軍事アナリスト)

 この場合の「部分戦争」として一番想定されるのが台湾だ。2019年台湾海峡波高しである。


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