菜乃花 2018年10月04日号

執念の捜査で追い詰めた犯人が最後まで認めなかった“わいせつ目的”(1)

掲載日時 2018年04月28日 23時00分 [事件] / 掲載号 2018年5月3日号

 被害者の小野寺桃香さん(25)の姿が最後に確認されたのは事件当日未明、スマホをいじりながら自宅アパートに向かって歩く防犯カメラの映像だった。
 そのやり取りの相手をしていたのが交際相手の小杉俊太郎さん(32)だった。
 〈そういえば、桃香の誕生日っていつ?〉
 〈ブルース・リーと同じ日〉
 〈11月27日!!〉
 まさかそれが生前、最後のやり取りになるとは夢にも思わなかったに違いない。交際2カ月目の小杉さんは、まだ桃香さんの自宅さえ教えてもらっていなかった。その後は、LINEが読まれたことを示す「既読」にはならなかった。連絡してもなしのつぶて。そのまま音信不通になった。

 同様に困っていたのが彼女の勤務先である居酒屋の店長だった。一度も無断欠勤などしたことがないのに、連絡もつかない。心配になって彼女の自宅を訪ねてみたところ、クーラーの室外機が回っているのに中から応答がなかったため、警察に相談した。
 そのタイミングで、交際相手の小杉さんが警察に駆け込んできた。小杉さんは昨夜から連絡が取れなくなっていることを訴えた。
 「あなたは、どうして何かあったと思うの? 心配なら彼女の家に行けばいいじゃない」
 彼女の家さえ知らないという小杉さんに警察は不信感を持ち、交際相手であるという説明さえ疑った。
 ちょうどその頃、勤務先の店長から相談を受けた警察官が桃香さんの部屋に踏み込み、玄関先で全裸になって死亡している桃香さんを発見した。桃香さんの顔にはバスタオルが掛けられていた。これは顔見知りの犯人がよくやる手口だ。死因は頸部圧迫による窒息死と断定された。

 小杉さんがそのことを知らされたのは、約6時間後の明け方だった。
 「そんな…」
 あまりの衝撃に声も出ない。ただひたすら、泣き続けた。それと同時に桃香さんと最後にLINEでやり取りしていたのが小杉さんであることが確認された。

 「私は何もやましいことなどありません」
 小杉さんは捜査のため、任意で指紋、靴型、DNAなどを提出した。間もなく事件当時は遠く離れた自宅にいたことが判明した。

 「となると、あいつか…」
 警察は、すでに本ボシとしてマークするべき男の存在をつかんでいた。桃香さんの元カレである。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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