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北朝鮮核実験で始まった 寝首を掻かれる三男坊・金正恩の末路(1)

掲載日時 2013年02月25日 11時00分 [社会] / 掲載号 2013年2月28日号

 北朝鮮には二つのジレンマが存在する。
 金正恩第1書記は新年の辞で『経済強国建設』を国家目標に掲げたが、その一方で、故・金正日の最大の遺訓として『核保有国』という相反する国家目標も歴然と存在している。
 「北はこれまで核開発に計7兆4000億ウォン(約5300億円)を注ぎ込んでいますが、これは中国産トウモロコシ1940万トンを購入できる金額で、全国民に8年間配給できる量に相当します。核実験後の金融制裁は、より国民を窮乏に追い込み、今回世界の反対を押し切り3度目の核実験を行えば、韓国に恩を売りたい思惑のある中国の制裁は必至。それを見越して在中国の北系企業が防御措置を講じています。正恩体制が、経済優先か先軍政治優先か、どちらが本音かといえば、現時点では、国連の安保理対北制裁強化決議の採択直後に米国への核攻撃を表明しているように、明らかに先軍政治でしょう」(北朝鮮ウオッチャー)

 もう一つのジレンマは、核実験準備と並行して行っている2月16日の金正日誕生日祝賀会(光明星節)の準備で、国民の不満が頂点に達していることだ。
 「食糧暴動に端を発した中東の独裁政権崩壊劇は、正恩の恐怖感を呼んだに違いありません。北朝鮮の実質国民総生産(GDP)は韓国の100分の1程度。恒常的な食糧不足の上に、2009年の貨幣交換で、庶民はもとより党や軍の中堅幹部まで現金と預金を政府に召し上げられ、不満は爆発寸前です。今のところ組織的な反政府運動は確認されていませんが、'90年代半ばの飢餓以降、闇市場で生計を立てる『新富裕層』が生まれ、潜在的な反政府勢力となっていることも憂慮されています。また、軍部隊による食糧略奪も日常化、光明星節を口実に住民と軍人のいさかいも起きている。だから外国から資本と技術を導入する『開放』と、社会主義システムを市場化する『改革』を行い、経済回復を図る以外に国民の不満を抑えることはできないというのが、北の闇将軍である張成沢党中央委員会行政部長の考えです。それを正恩がジャマすれば、いつでも金正男に首をすげ替えるとも考えています」(同・ウオッチャー)

 これまで北朝鮮は、友好国首脳に対して正日の誕生祝賀会には招待状を送ってきた。ところが今回は異変が見られるという。
 「在外大使館に対して1月末までに招待状発送の指示が出ていないようです。核実験の動きがある中、招待状を送っても参加を見合わせるケースが出て、恥をかくことを想定しているからでしょう」(全国紙国際関係担当記者)

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