菜乃花 2018年10月04日号

卑劣な宗教法人代表を告発 義侠心の男が思いも寄らず踏んだ“地雷”(3)

掲載日時 2018年07月16日 23時00分 [事件] / 掲載号 2018年7月19日号

 松田は腹に据えかね、緒方の妻にこんな文書を送り付けた。
 《卑劣な生臭坊主に鉄槌を下す。社会的な責任を取ってもらいたい。われわれは一切の金銭を要求しているものではない。不倫関係にあった女性に中絶を強要し、病院に連行するような人間がこのような立場に立っていることは許せない。もし、この文書に対する返答がない場合は、マスコミ36社と半径1キロ以内に居住する250世帯に同様の文書を配布するので、そのつもりで》
 実際に松田は、その翌日にはマスコミ15社に同様の告発文書を送付した。

 緒方の妻はたまりかね、警察に相談。松田は手紙がもとになって、脅迫容疑で逮捕されることになった。
 だが、松田は「正義の行為でやったことだ」と自分の行為を正当化し、取り調べには黙秘を貫いた。
 しかし、もともとは智子と緒方のトラブルが発端だ。警察は当然、智子も呼んで事情を聴いた。

 「中絶した病院はどこに?」
 「それが…、勝手に連れられて行ったんで分からないんです」
 「緒方さんは中絶の話なんて聞いていない、病院なんて連れて行っていないと言っている」
 「実は…、連れて行かれたのは別の人なんです」
 「それは誰ですか?」
 「言えません…」
 「なぜ?」
 「その人とはもう二度と連絡を取らないと約束しているからです」
 「今、そんなことを言っている場合ですか。あなたの診療記録があれば、彼に有利な事情になるかも知れないんですよ!」
 それでも智子は「連絡できない」と言い張った。
 「それなら大体の場所でいい。何県何市の病院かぐらいは分かるでしょう」

 ようやく聞き出した警察は、その行政区域にある病院を片っ端から当たったが、どこの病院にも智子の診療記録は残っていなかった。
 「中絶させられたというのは本当ですか?」
 「…」
 「奥さんが知ってて知らん顔してたというのも…」
 「ウソと事実を交えて話してしまったところもあります…」

 結局、不倫は事実だが、堕胎させた事実はないし、緒方の妻は今回のことがあるまで全く知らなかったことが判明した。そのことを知らされると、松田は「それならここまでやらなかった」と後悔した。智子は「ごめんなさい。いつまでも待ってるから」と涙ながらに謝罪した。
 松田は懲役10月の実刑判決を言い渡された。どんなケースでも女に振り回される男の末路はアワレだ。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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