葉加瀬マイ 2018年11月29日号

不倫現場目撃で口止め料を要求 “いい思い”を企み自爆したニセ探偵(3)

掲載日時 2017年09月11日 23時00分 [官能] / 掲載号 2017年9月14日号

 「えっ…」
 こういう交渉事は、言葉を一つでも間違えるとダメである。途端にうさんくさくなってしまうからだ。中沢にはこれを修正し、ニセ探偵を演じきるようなノウハウはなかった。
 「つまり、あなたは何が言いたいんですか?」
 「いや、だから…、この調査票を買ってもらえたら、向こうに報告するのをやめるけど…」
 「要するにユスリですか?」
 「そういうわけじゃ…」
 「じゃあ、どういうわけですか!」
 「私にもちょっと…、そのようなサービスをしてくれれば…」
 「はァ、何言ってるの?」
 「せめてハグだけでも…」
 「ハグって何? 何でそれが条件になるわけ? アンタ、ニセ探偵でしょう。これ以上ゴチャゴチャ言うなら、警察を呼びますよ!」
 中沢はその場から逃げだした。その後も同じような犯行を試みたが、うまくいかなかった。

 「こうなると、最初のやつはよっぽどラッキーだったんだな…」
 中沢は1万4000円とフェラを引き換えに照代さんを許してしまったことを後悔した。ところが、スマホのSDカードには問題の動画が消えずに残っていた。中沢はこれを見せれば、また照代さんが会ってくれるのではないかと考えた。

 〈あれからよく考えたんだが、やっぱり1万4000円ってのは少ないんじゃないの?〉
 〈あなたがそれでいいって言ったんじゃないですか〉
 〈金のことはもういいんだよ。またアンタに会いたくなったんだ。旦那さんにバラさないから会ってくれないか?〉
 〈イヤです。もうその話は終わったじゃないですか〉
 〈これでも?〉
 中沢は消したはずの動画を送った。それを見た照代さんの衝撃たるや想像に難くない。照代さんはすぐに警察に駆け込み、中沢は強制わいせつと恐喝の疑いで逮捕された。
 「最初から恐喝するつもりだったわけじゃない。偶然、被害者の浮気現場に遭遇し、当てずっぽうに撮影したスマホの動画が思いのほかきれいに撮れていたので、調子に乗ってしまった。金の話は相手から出してきた。自分はその話に乗っただけ。同じような事件を模倣してもっとセックスしたかったが、うまくいかなかった」

 中沢の妻子はショックを受けて別居。被害者には示談金として50万円を支払うことになった。勤務先の社長だけが「これまで真面目に働いていたことを考慮し、継続雇用して私が厳しく監督する」と助け船を出してくれた。
 素人の生兵法は大ケガのもとである。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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