葉加瀬マイ 2018年11月29日号

北朝鮮・金正恩「斬首作戦」に米中GOサイン! 動き出した暗殺者(2)

掲載日時 2017年03月01日 14時00分 [社会] / 掲載号 2017年3月9日号

 中国とて正恩委員長をこのままにしておけば、米軍の最新鋭迎撃システム『THAAD(高高度防衛ミサイル)』の韓国配備をみすみす許してしまうことになる。しかも、正恩の中国に対する非礼ぶりからすると、北朝鮮の核が中国に向けられるかもしれないのだ。
 「中国政府は米軍が侵攻する前に自分たちの手で決着をつけようと考えているフシさえある。この選択の方が後々、北朝鮮に影響力を行使できるからです。中国人民解放軍が北に侵攻する場合に備え、中朝国境の鴨緑江に橋を完成させたのもこのためです。橋を渡れば平壌までわずか200キロですから。とはいえ、いくら北朝鮮相手でも他国のトップを殺したらさすがに国際社会から批判される。そこで採られるのが、北の人民軍を動かしてクーデターを起こさせる作戦です。実は、中国からは公安のスパイが貿易会社社員などになりすまして北に潜入している。彼らが人民軍を裏から操って正恩の宮殿に突入させ、逮捕すれば一瞬で政権が転覆します。暫定クーデター政権が、国内の裁判で死刑判決を下せば、国際社会からの批判も免れる。その場合、正恩の後任は、金正日に排除された異母弟で、チェコ大使の金平一か、正恩の実兄の金正哲を据える腹でしょう」(日本在住中国人ジャーナリスト)
 ただし、中国は今秋に5年に1度の共産党大会を開かなければならない。すぐに動けるかどうかは微妙な情勢だ。

 2013年12月に叔父の張成沢を処刑し、'15年4月にも当時の玄永哲人民武力部長、同5月に崔英健副首相を処刑した。昨年7月には金勇進副首相を「座る姿勢が悪い」という理由で処刑している。もはや気に入らない奴は片っ端から処刑するという状況の中で起きたのが今回の正男氏暗殺だが、血のつながった兄殺しは彼らの処刑とは意味合いが異なる。
 北朝鮮では「建国の父」として神格化された故・金日成主席の一族を「白頭の血統」と呼び、最高権力が世襲されてきた。正恩委員長の権力の基盤は唯一、金日成の血統であるということだけだが、実はこれが砂上の楼閣にすぎないのだ。
 「正恩の母親の高英姫は、大阪生まれの在日帰国者で“出身成分”が低いことから北朝鮮国内では彼の出自は秘匿されている。'11〜'12年頃に北朝鮮に帰国した正男は、『正恩は白頭の血統か? 富士の血統じゃないか』と皮肉ったこともあります。ですから、出生も公にされず、祖父の金主席とも会ったこともありません。『富士山の血統』発言は相当頭に来たようで、正恩政権が発足した直後の'12年から『場所、手段を選ばず正男を除去せよ』との指令が出されていました」(在韓脱北者団体)

 従って正男氏と正恩委員長は面識すらない。これは“金正日の料理人”こと藤本健二氏が「王の宮廷内で正男を見たことは一度もなかった」と証言していることからも分かる。

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