菜乃花 2018年10月04日号

サウジアラビアの10倍の原油が眠る「第7鉱区」 日本の領有権を無視する韓国・中国「ハイエナ資源戦争」(2)

掲載日時 2015年10月18日 16時00分 [社会] / 掲載号 2015年10月22日号

 この間隙を突いて“強欲国家”中国が、この地域の領有権を主張し始めている。現在の中韓関係から言って、両者がタッグを組んで日本を排斥することは十分考えられる。
 「そもそも竹島や尖閣諸島同様、日韓大陸棚にあるエネルギー資源を発見したのは日本人です。東シナ海の大陸棚にある石油資源は、膨大な埋蔵量に達しているのではないかと予想し、日本政府に調査を勧めたのは東京水産大学(現東京海洋大学)の新野弘教授でした。しかし当時の日本政府は海洋資源や領土問題に関心がなく、要望が受け入れられなかったことから、1968年に米国ウッズホール海洋研究所と共同で、米海軍海洋研究部の支援の下、教授自ら黄海や東シナ海での調査を行ったのです。結果的に石油資源の潜在ポテンシャルが高いと報告されたことから、にわかに沿岸諸国が強い関心を示し始め、紛争回避のために締結されたのが日韓大陸棚協定です。両国の共同開発区域は第5、第7、および第8小区域で計6坑の試掘は終了しているのですが、採算性が低いという理由から探査は中断されたままです」(経済産業省関係筋)
 こうした歴史的な事実を知りつつも、韓国は日本が探査を中断したのは'80年代後半であることから類推し、「ICJの下した中間線論理の発効時期と日本政府の採算性が低いという理由で探査を先送りした時期が重なっており、日本はこのまま何もせずに2028年の“期限”を待って単独領有権を確保するのが狙いだ」と、いつもの日本悪玉論を主張しているのである。

 国際政治を突き動かしているのは経済競争であり、産業の基礎となる重要資源へのアクセスをめぐる競争も激化している。さらにやっかいなのは、資源の多くが日韓大陸棚のように、隣国が競い合っている地域、あるいは恒常的に不安定な地域に存在することだ。また資源は、エネルギーだけではなく漁業、水や森林など多岐に及ぶ。
 「アジアの資源紛争海域、地域を俯瞰すれば、南シナ海のほか東シナ海の日本の周辺海域においても、日本の領海やEEZにおける外国漁船による違法な漁獲活動や海保に対する公務執行妨害が日常的に起きています。特に中国の横暴は目に余ります。尖閣諸島などを含む東シナ海の境界未画定の海域における海底資源の探査・開発、日本のEEZ内での中国政府の海監総隊による事前通報のない海洋の科学的調査など、居丈高な“侵犯”が頻発しており、日本の海上法執行機関である海保などは疲弊しきっているのです」(海保関係者)

 日本の権益を守るはずの国連海洋法条約は「武力による威嚇または武力の行使」を禁止しているが、締約国(中国)が領海、接続水域、EEZ、公海の各海域において、海域調査や漁民の保護など自国の執行管轄権を行使することは許されている。こうしたことから東アジアでは、今や韓国を従えた格好の中国の“やりたい放題”が続いているのだ。
 すでに中韓あるいはロシアに対して、日本が単独で対峙できない情勢にあるのは火を見るより明らか。にもかかわらず、政府の安保法制に対して「説明が不十分」とする割合が、成立後の今も80%に達している。外交的配慮から具体的なこと、要は“中国脅威論”を説明できていないからだ。
 国民理解を得るため、安倍首相が「安全保障環境がますます厳しさを増す中で…」などと抽象的な決まり文句を繰り返しているうち、『第7鉱区』のガス油田掘削プラットホームに“太極旗”と“五星紅旗”がはためくかもしれない。

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