紗綾 2019年8月1日号

予備軍含め2200万人 放置が命取りになる「糖尿病」の怖さを徹底解明(2)

掲載日時 2014年03月05日 12時00分 [健康] / 掲載号 2014年3月13日号

 糖尿病患者は、今や世界的に増加する傾向にあり、国際糖尿病連合(IDF)の報告では、世界の糖尿病患者数は、2011年時点で3億3000万人に達し、'30年には5億人に達すると推定されている。日本でも現在、成人の5人に1人は糖尿病の疑いがあるといわれる。

 糖尿病は大きく、1型糖尿病と2型糖尿病に分けられる。1型は、自己免疫(リンパ球が誤って自分の組織を攻撃してしまう病気)などによってインスリン生産工場である膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど作られなくなって発症する。
 その期間は、前で記した通りタイムリミットは3年ほどで、罹患者は若い人に多いのも特徴の一つ。
 また2型は、過食や運動不足、肥満、ストレスなどが原因でインスリンの分泌が低下、効きが悪くなり発症する。この2型糖尿病を引き起こす原因の中で最も危険視されるのは、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害の“三大合併症”だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まるということだ。

 東京多摩総合医療センター総合内科(血液検査)担当医は言う。
 「血糖値が少しぐらい基準値を超えても大したことはない、と考えている方がいますが、最新の研究では、糖尿病と診断された時点で、深刻な問題が指摘されています。血液中の糖分をエネルギーに転換したり、筋肉にため込んだりするのに必要なホルモンのインスリンを作り出す膵臓のβ細胞が50%破壊されているといわれています。早い人では、この時点で心筋梗塞や脳梗塞などの合併症の症状が起きているのです」

 しかし、同担当医によると、糖尿患者の現状は、医師の指導などで「過食や運動不足に気を付けた方がいいな」と思い、しばらく車通勤をやめ徒歩で通勤するなど生活改善に注意していたが、元の木阿弥になってしまう人が多いという。

 Dさん(43)の場合もそうだった。初めは努力の人だったが、深夜にドカ食いし、酒を飲むと車を使うダメ生活に戻ってしまった。
 「自分では良くないと思いつつも、次の健診を真面目に受ければいい」などと言い訳し、イエローカードから3年目の健康診断をパス。その後の健康診断もサボり続け、気が付けば10年近く経つ。病魔は、そんなDさんに襲いかかった。
 「とにかく明るいところに出るとひどく眩しい。目の前に糸くずや蚊のようなものが現れる飛蚊症の自覚症状が酷くなった。慌てて医者に駆け込んだのですが、医師から『失明に繋がる糖尿病網膜症の初期症状』と言われましてね。網膜での点状出血を指摘されました。そこで一大決心して生活改善に努め、徐々にですがいい方向に向かっているので安心してますが…」(Dさん)

 糖尿病は、合併症がある点で他の生活習慣病と大きく異なるが、三大合併症のどれもが重い。その末路が、心筋梗塞や脳卒中という怖い重大病だという点を自覚し、肝に銘じるべきだ。

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