菜乃花 2018年10月04日号

専門医に聞け! Q&A 医師の「あいまい言葉」

掲載日時 2018年04月29日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年5月3日号

 Q:尿酸値を下げる薬を服用しています。医師に「お酒を控えるように」と言われたので、「絶対に飲んだらいけないのですか」と聞いたところ、「控えめに、ということです」と返されました。これって、少しなら飲んでよいということでしょうか。
(38歳・理容師)

 A:血中の尿酸値が高い状態が続くと、痛風発作を起こす恐れがあります。アルコールには尿酸を増やす作用があり、尿酸値を上げる原因の1つです。
 日本人は曖昧な言い方をするのを好みますが、医師も例外ではなく、「あいまい言葉」をよく使います。
 「控えめに」は「少なめに」と理解できます。一方、「控える」には、「度を越さないように、分量・度数などを少なめに抑える」という意味があり、酒、塩分などを控えるという言い方をします。

 ところが、「控える」には、それとは別に、「自制や配慮をして、それをやめておく。見合わせる」という意味もあります。そのため、あいまいさが生じるのでしょう。
「医療現場で使われるあいまいな表現」に関して、一般の人500人にアンケート調査を行った結果があります。このアンケートでは、「酒を控える」という時の「控える」の意味についても質問しています。
 回答は、「まったく飲んではいけない」が21%で、他は「飲んでよい」と解釈。「週2回の休肝日が必要」が40.8%、「1日おきに飲めばよい」が37.6%、「ビール1本なら毎日飲んでもよい」が0.6%でした。このように、人によって解釈に違いがあります。
 医師が「あいまい言葉」を使った時は、患者も具体的に質問すればよいのです。
 たとえば、「1日に缶ビール1本(350ml)ならいいですか?」といった具合です。お酒の種類や量を具体的に出して聞くと、医者の返答も具体的になるでしょう。これは他の「あいまい言葉」にも共通して使える対応策です。
 なお、ビールやワインには尿酸のもとになるプリン体が多く含まれるため、これら以外のお酒を飲む方が賢明です。また、水をよく飲むと尿酸値を下げるのに役立ちます。

中原英臣氏(山野医療専門学校副校長)
東京慈恵会医科大学卒業。山梨医科大学助教授、新渡戸文化短期大学学長等を歴任。専門はウイルス学、衛生学。テレビ出演も多く、幅広い知識、深い見解を駆使した分かりやすい解説が好評。

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