和地つかさ 2018年9月27日号

「ヤラやせてくれたら許してやる!」自転車当たり屋の変態示談交渉術(1)

掲載日時 2016年11月26日 23時00分 [事件] / 掲載号 2016年12月1日号

 山野広幸(25)は2浪の末、また大学受験に失敗した。なぜなら遊びに行ったヘルス店の女に狂ってしまい、アルバイトにかまけて勉強しなかったからだ。
 山野の両親は「それなら就職活動を」と勧めたが、「受験に失敗したことを聞かれるのがイヤだから」と拒み、気ままなフリーター生活を続けていた。

 ある日、山野がバイトに行こうとしていたところ、いかにも高級そうな外車に接触される事故に遭った。運転していた女性が「大丈夫ですか?」と言って駆け寄ってきた。山野は急いでいたので「大丈夫です」と言って立ち去ろうとしたが、「それじゃ心配なので病院へ行って下さい」と言ってポンと5万円を手渡された。山野はその大金に驚いた。
 「何だ、バイトをしなくても、交通事故に遭えばこんな大金がもらえるのか…」
 この一件で山野は味を占めた。ちょうど自宅のそばに一時停止を無視して通る車が多い交差点があったので、わざと自転車でぶつかっては「ケガをしたじゃないか!」と言い掛かりをつけ、金を騙し取るという詐欺行為を始めた。

 それと同時に、道交法におけるひき逃げのルールも詳しく知ることになった。事故を起こした場合、ドライバーは事故現場に残り、ケガ人の状況を確認し、警察などの関係機関に連絡しなければならない。これは法的義務で、被害者を救護しなかった場合、10年以下の懲役または100万円以下の罰金。警察に事故を届けなければ保険金も支払われないし、相手には自分の連絡先を告げる必要がある。
 山野はこれを悪用し、好みの女性ドライバーを見つけると、進んで自転車をぶつけるようになった。相手から連絡先を聞き出してナンパにつなげたり、「示談」という名目でわいせつ行為までするようになった。

 被害者の1人である新美志穂さん(24)は家電量販店の駐車場で見つけた。車を発進させようとしたところで自転車をぶつけ、「アンタの車に巻き込まれたわ」と難癖をつけた。
 「す、すみません…」
 「体がムチャクチャ痛い。当て逃げするつもりか?」
 「そんなことは…」
 「じゃあ、話し合いをしようじゃないか」

 山野は志穂さんを車から降ろさせ、警察に事故を届ければ今後の保険料が高くなることなどを説明した。
 「じゃあ、どうすればいいんですか?」
 「大したことなければ、金は要らないんだけどな…」
 「…」
 「それならさ…」

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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