葉加瀬マイ 2018年11月29日号

専門医に聞け! Q&A ストレスが原因の脱毛

掲載日時 2018年03月11日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年3月15日号

専門医に聞け! Q&A ストレスが原因の脱毛

 Q:就職してすぐ、脱毛症になってしまいました。社会人として頑張っており、ストレスが相当あります。しかも、脱毛もストレスとなり、悪循環に陥っています。改善方法はありませんか。
(24歳・広告代理店勤務)

 A:ストレスが影響して脱毛することはありますが、この場合、医薬品としての発毛剤は効果が期待できないでしょう。そこで、漢方治療を希望して医院を頼って来られる患者さんがいます。
 漢方では、1つには、脱毛は腎虚によって起こると考えます。漢方の腎は、先天の“気”が宿るところです。
 また、毛髪には血液や血行も影響します。髪の毛は漢方では「血余」と言います。血の余ったものが毛髪で、漢方の血は血液と栄養を含みます。つまり、血液と栄養が頭皮に十分に届かないため、毛髪が弱々しくなったり、脱毛したりすると考えます。

 こういう考え方に立って、腎の気を補う補腎薬を処方したり、気と血を補う処方をします。しかし、実際は効果はあまり得られません。
 私は30歳の頃に漢方を学ぶようになって間もなく、中島随象という有名な漢方医が脱毛症の治療に半夏瀉心湯を処方していることを知りました。この漢方薬は、ストレスが胃腸にくる神経性胃炎に用いる胃薬です。
 当時、胃薬を脱毛症に用いる理由は分からなかったのですが、その後、40年経って、うつ病が抑肝散加陳皮半夏で改善することから謎が解けたのです。この漢方薬は半夏瀉心湯と同じように、ストレスが原因の胃の不調に処方します。
 漢方では血は胃腸で作られると考えます。ストレスで血が不足すると、胃の不調だけでなく、うつ状態に陥ることもあります。脱毛症も同様に、ストレスが原因の血虚(血の不足)によって起こると考えて、中島随象は胃薬を処方したのだと分かりました。
 実際、ストレスによる血虚が原因と思われる脱毛症の患者さんに、これらの漢方薬を投与すると、脱毛症が改善してくることが確認できています。ご質問の方も、漢方専門医にかかり、これらの漢方薬を試してみるとよいでしょう。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

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