彩川ひなの 2018年7月5日号

大企業の人事担当者を名乗り就活生を“監禁レイプ”7時間(2)

掲載日時 2018年05月11日 21時00分 [事件] / 掲載号 2018年5月10・17日合併号

 一方、男は眠っている女を見てゾクゾクしていた。高校生の頃に読んだSM小説のように、無防備な女を自由にしたいという欲望に駆られていた。甘い吐息を漏らす女の顔からは、被虐の美しさが漂っている。これが淫虐心を駆り立てずにいられるだろうか。
 ストッキングを下ろすと、ほとんど外気にさらしたことがないと言ってもいいような白い太ももが現れた。その内側に閉じ合わさっている羞恥の花弁。下着1枚を隔てて、漆黒のヘアが透けて見える。男はもうたまらないという様子で、陰部をまさぐった。パンティーの横から膣内に指を出し入れすると、甘蜜がシェイクされて卑猥な音を出した。
 「あ、ああっ、んん…」
 会ったばかりの女が生々しく喘ぐ姿を見るのは、男冥利に尽きる。サディスティックな快感に身を震わせながら、男は昏睡状態の女を弄んだ――。

 敦子さんは、気が付くと7時間も男とドライブしていた。「もうすぐ駅だよ」と言われ、自分が新幹線の駅ではなく、200キロ以上も離れた自宅近くの駅まで来ていることを知った。
 「せっかくだから、家まで送っていこうか?」
 「いいです。駅に自転車が置いてあるので…」
 男とはそこで別れたが、自分が車に乗せられてから今まで何をしていたのか全く覚えていない。

 友人に一連の出来事を話し、〈変なものを飲まされたかもしれない〉とLINEすると、警察に行くように勧められた。
 家族にも相談し、一緒に警察へ。すると、敦子さんの血中からは重度の不眠症の患者に処方されるベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤の成分が検出された。
 警察は敦子さんが車に乗せられた現場付近の植え込みから、敦子さんの携帯電話を発見。付近の防犯カメラから犯行に使用された車を割り出し、大手ゲームメーカーとは全く無関係な会社に勤める松原達彦(48)を逮捕した。
 「私は犯人ではありません。すべて否認します」
 松原は逮捕後もかたくなだった。松原だけが知っているはずの“空白の7時間”についても、一切説明しようとしない。会社を辞めることになっても、その態度は変わらなかった。

 ところが、事件が報道されると、「私も2年前に同じことをされた」という別の被害者が名乗り出てきた。それが犬飼優花さん(24)だった。優花さんも企業の合同説明会に行った帰りに「大手ゲームメーカーの人事担当者」を名乗る男に声を掛けられ、「就活生の本音を聴きたい」と求められ、駅までの道を一緒に歩いた。途中で電話に出るフリをしていったん離れ、プルタブの開いた缶コーヒーを手渡されたのも同じだった。
 その後、食事に誘われ、母親に〈今日のご飯は要らない〉とメールしている途中、強烈な眠気に襲われ、男の車に乗せられたことさえ覚えていなかった。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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