美音咲月 2019年7月25日号

ヤマダ電機の止まらない凋落

掲載日時 2013年11月30日 11時00分 [社会] / 掲載号 2013年12月12日号

 家電量販店の“ガリバー”ヤマダ電機の凋落が止まらない。連結最終損益が42億円の赤字となり、'02年の連結決算への移行後、4〜9月期として初の最終赤字に塗れたのだ。
 今年3月期に2年連続で大幅な減収減益となった同社は創業者の山田昇会長が社長に復帰、他の役員を一斉に降格してテコ入れを図ったが、現実には空回りした格好。おかげで株価は低迷し、塩漬けを余儀なくされた個人投資家には“泣き”が入っている。

 「屈辱決算に陥った最大の原因は、アマゾンなどのネット通販サイトとの価格競争の揚げ句、予想外に採算性が悪化したことだ」と関係者は打ち明ける。
 「ヤマダ電機は5月から価格決定の裁量権を店長など現場に与えた。これを機にライバルを同業者からネット通販まで拡大したことから、店舗によってはアマゾンなどが提示する価格どころか、顧客の言い値まで値引きして売るケースさえあった。いわゆる『安心価格保証』の拡大解釈です」

 8月からはネット通販を“仮想敵”とする方針を転換し、大幅値引きにタガを嵌めたとはいえ、言い値丸呑みで味を占めた顧客がどこまで納得するかは怪しい限りだ。
 「この赤字決算は、電機メーカーとの価格交渉力に大きく影響する。メーカーが強気に転じる分、圧倒的な存在感を誇ったヤマダのバイイングパワーは急速に低下するだろう」(ライバル社幹部)

 栄枯盛衰とはよくぞ言ったもので、家電量販店は数年サイクルで業界トップの座が交代してきた“下剋上”の歴史を持つ。しかも同社は鳴り物入りで進出した中国店舗を相次いで閉鎖する失態を演じたばかり。そこへ赤字垂れ流しの追い打ちとくれば、市場に燻る「ヤマダ時代の終焉」観測が妙に説得力を持つ。

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