〈男と女の性犯罪実録調書〉③執行猶予期間中に再逮捕

官能・2020/04/09 00:00 / 掲載号 2020年4月16日号

 福田が引導を渡されることになる事件当日、福田はいつものように杏奈さんを見つけ、同じ電車の同じ車両に乗り込んだ。

 杏奈さんに接近し、スカートをまくり上げて、下着の上からお尻を撫で回し、指先をパンティーの中に侵入させた。

 しかし、そのとき――。
 ふいに杏奈さんに手首をつかまれた。
「今、触ってましたよね」
「えっ、触ってないよ」

 そこへ別の男性客も近付いてきた。
「オレもずっと見ていた。触ってたよね」
「触ってないって!」

 福田の周りに人垣ができ、福田はうろたえた。
「とにかく次の駅で降りろ。一緒に駅長室へ行こうか」

 福田は拒むことができず、駅員らに引き渡され、警察を呼ばれた。

 杏奈さんは今日が初めての被害ではないこと、電車に乗ってから降りるまでずっと触られていたことなどを話した。

 福田は再び強制わいせつ容疑で逮捕された。執行猶予中の犯行だったので、その分の懲役刑も加算されることになった。
「あなたは前回の事件で、女性が喜んでいるわけではないということは分かっていたんですよね」
「分かっていました」
「それが、なぜまた痴漢したんですか」
「痴漢したくて、自分を抑えられなくなってしまったからです」
「今回の被害者に対しては、女子高生時代から足かけ4年も痴漢している。自宅付近まで尾行し、話しかける行為までしていますよね」
「それで仲良くなれるかと思っていました」

 ここまで認知が歪んだ男に改善の余地はあるのだろうか。

 福田は「被害者を執拗に狙った常習的犯行の一環。規範意識は著しく鈍磨しており、被害弁償もなされていない」と断罪され、懲役2年6カ月を言い渡された。

 これで計4年は刑務所ですごすことになるだろう。

 痴漢は病気である。だが、本人に治そうという意思がない限り、永久に治ることはないだろう。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

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