園都 2018年6月28日号

27歳年上の同棲相手を火だるま殺害 平成生まれの女の哀しき薄幸半生(1)

掲載日時 2017年09月16日 23時00分 [事件] / 掲載号 2017年9月21日号

 「自分で火事を起こして人を殺した。家が燃えている。すぐに来て下さい」
 「あなたは?」
 「相原亜弓です」
 「消防車は呼んだ?」
 「呼んでない」

 ここで電話は一度ブチッと切れた。だが、その直後にまたかかってきた。
 「この電話は交番から?」
 「うん」
 「おまわりさんは?」
 「いない」
 「家には誰かいるの?」
 「彼氏と犬がいる」
 「今日、何かあったの?」
 「別に何もない」
 「彼氏の名前は?」
 「森山俊一」

 そこへ交番勤務の警察官が帰ってきた。
 「もしもし、警察官の××ですが」
 「そこにいる通報者から詳しい事情を聴いて下さい」
 「分かりました」

 警察官が現場に急行したところ、マンションの3階の一室から火が上がっているのを確認。消防車と救急車を手配し、消防隊員が隣室のベランダから部屋に突入して、ベッドの脇で倒れている被害者を発見した。被害者は顔面を中心に身体の広範囲でやけどを負っており、病院に搬送されたが死亡が確認された。
 警察は通報者の相原亜弓(25)を殺人容疑で逮捕した。被害者は亜弓より27歳年上の交際相手で、デリヘル運転手の森山俊一(52)だった。
 亜弓にも援助交際などで少女時代から補導歴があったことから、てっきり風俗関係者同士のトラブルかと思いきや、その背景には亜弓の薄幸すぎる半生が深く関係していた。

 亜弓は生まれてすぐに両親が離婚。父親のDVが原因だったというが、母親もシャブに溺れ、覚醒剤の密売人として生計を立てるという生活状況だった。
 亜弓が物心付く前に、母親はシャブの売買でパクられて刑務所に収監されてしまい、亜弓は母方の祖父母に育てられた。
 それでも小学生の頃は真面目に登校していたが、中学に入るとグレて不登校になり、不良仲間ができて、万引や援交で補導されるというお決まりの転落パターンを歩んだ。
 学校や警察から何度も注意を受け、亜弓の祖父母はサジを投げてしまい、「もう面倒見切れない。母親が出所して別の相手と再婚している。そっちに行ってくれ」と言って追い出した。
 中3の春、亜弓は長くすごした地元を離れ、母親の住む別の都市に転居した。だが、そこで母親の再婚相手から度重なる虐待を受けた。些細なことで毎日殴られ、亜弓は半年ほどは耐えていたが、ついに我慢できなくなり、家出した。

関連タグ:男と女の性犯罪実録調書

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