紗綾 2019年8月1日号

「KYBデータ不正」そもそも『耐震』『免震』『制振』は何が違う?

掲載日時 2018年10月26日 12時20分 [社会]

「KYBデータ不正」そもそも『耐震』『免震』『制振』は何が違う?
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 油圧機器メーカー「KYB」が、国の認定に適合しない「免震・制震装置」を出荷していた問題が波紋を広げている。内閣府や国交、財務省、気象庁といった「国の庁舎」をはじめ、大阪府庁本館など「地方自治体の庁舎」、さらに「東京オリンピック・パラリンピック」の競技施設でも、不正が発覚した装置と同じ型の製品が使用されていることが判明した。

 深刻なのは「タワーマンション」の住民だ。営業マンは地下の免震装置をウリに販売しており、資産価値が下がってはたまらないと「マンション名の公表は控えてほしい」という訴えが相次いでいる。

「KYBの補償問題は深刻です。2015年に免震偽装が発覚した『東洋ゴム工業』は、同年12月期からの特別損失は累計で1400億円を超えています。同じ年に『旭化成』は子会社で杭打ち工事のデータ改ざんが見つかり、16年3月期に不正の調査費用など14億円を特損として計上。KYBの補償規模も、相当なものになるでしょうね」(国交省担当記者)

 ところで今回問題となったのは「免震・制震装置」だが、「耐震装置」とどう違うのか。

 「ざっくり言うと、『免震・制振』は建物の揺れを抑える装置で、『耐震』は倒壊しない強度を保てる装置。1981年に改定された建築基準法では、震度6強から7に達する大規模地震で倒壊・崩壊しないことが求められています」(同・記者)
 だが、耐震基準を満たしていても、大地震で亀裂が入るなど建物に被害が出たり、大きな揺れで家具やオフィス機器が倒れてケガをすることもある。そのため、「免震」として地下に装置を設け、振動が建物に伝わりにくくし、「制振」として各階に装置を配置して、風や地震の力を吸収し、揺れを低減させている。

 果たして不正な「免震・制震装置」を使用していたKYBは、どれほど傾いてしまうのだろうか。


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