祥子 2019年5月30日号

〈男と女の性犯罪実録調書〉②密かに「殺人」 をネット検索

掲載日時 2019年02月20日 00時00分 [官能] / 掲載号 2019年2月28日号

 ところが、1カ月ほど経った頃、ドライブ帰りに石井が夏美さんの自宅に立ち寄ったところ、あまりにもゴミが散乱している室内を見て、「たまには掃除しろよ」と苦言を漏らした。
「そんなこと言うんだったら、もう来ないでよ!」

 これを機会にデートに誘っても断られ、週末にメールしてもすぐに返信が返ってくることはなくなった。石井は「またデリヘルを始めたからではないか?」と疑った。

 石井は夏美さんが最初に勤めていた店の店長と今も連絡を取り合っていることを知っていた。その店のホームページに〈新人ユリちゃん入店〉と紹介されているのを見て、「これは夏美ではないか」と直感した。夏美さんに尋ねてもシラを切るばかり。こうなったら現場を押さえてやろうと、石井は“ユリ”を指名した。

 果たして、ホテルにやって来たのは夏美さんだった。
「お前、やっぱりユリだったんじゃないか!」

 石井は夏美さんが書いた「融資契約書」を突き付け、「約束を破ったんだから、金返せ!」と迫った。

 夏美さんが逃げようとしたので、腕を引っ張り、スマホを取り上げた。
「分かった、返す…」

 石井が油断した瞬間、夏美さんは「キャーッ、助けてー!」と言って逃げ出した。その後、店から「通報した」という電話がかかってきた。石井は誤解を解こうと、夏美さんのスマホを持って警察を訪ねたところ、暴行容疑で逮捕されてしまった。10日間も拘留され、罰金刑を食らった。釈放されるときに「もう2度と被害者には近付きません」という上申書も書かされた。

 その間に会社も解雇された。石井は就職活動を開始したが、うまくいかなかった。生活費にも事欠くようになり、夏美さんに貸した60万円だけはどうしても返してほしくなり、行政書士に頼んで返済を求める内容証明郵便を送った。

 だが、夏美さんの代理人弁護士から〈金を借りた覚えはないし、逆に損害賠償を請求する〉という答弁書が届いただけだった。

 「こんなことになったのはみんな夏美のせいだ。もうあんな女は殺してしまった方がいいんじゃないか」
 石井は密かに「殺人、遺体処理」というキーワードで検索するようになった。
(明日に続く)

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