大阪都構想の橋下府知事が菅民主に“総口撃”開始

政治・2010/12/15 11:00 / 掲載号 2010年12月16日号

 韓国・延坪島「砲撃事件」で、北朝鮮への世論が硬化する最中に、橋下徹大阪府知事がまたも暴れん坊ぶりを発揮した。

 11月24日の記者会見で、菅総理が、突如、朝鮮学校への授業料無償化を停止したことを大批判。「整合性がない! 判断がブレている」と政府に噛みついたのだ。
 ただし、今回橋下氏が菅政権を批判したのには、公然とした理由があるという。
 「橋下はかねてから朝鮮学校無償化を巡り、『拉致などの外交問題や教育内容を問わずに適用を判断する』と発表した文科省を猛バッシング。『本国の政治体制を、絶対視する教育内容に問題がある』と一大対立を繰り広げていた。そのため、『砲撃事件』で手のひらを返すように朝鮮学校無償化を停止した政府に、『外交問題では判断しないのではなかったのか?』と切りかかったのです」(在阪政治部記者)

 菅政権の今までの対応ぶりからすれば、確かにこの橋下知事の言い分は、正論。だがそれだけに、裏には「大阪の暴れん坊将軍」一流の“皮肉”が込められているとも評判なのだ。
 「朝鮮学校の無償化停止は、今の菅政権が取り得る唯一の制裁措置。要は、これぐらいしかやれることがない。橋下さんは、その政府の無策、弱腰ぶりを嘲笑っているのです」(市政記者)

 もっとも、今回の橋下氏の挑発には、さすがの民主党も逆ギレ状態。11月26日には、岡田克也幹事長が平松邦夫大阪市長と会談し、橋下知事が主張する「大阪都構想」を「具体性に乏しく、中身のない構想」と大批判。さらに、平松市政支持の方向を打ち出し、「大阪都構想」で対立を繰り広げる橋下-平松抗争への“参戦”を表明したのだ。
 これには、さすがの大阪政界にも動揺が走っている。

 曰く、前出の在阪政治部記者はこう語る。
 「岡田さんは平松会談に先立つ23日の民主党大阪府連のパーティーでも、『大阪都構想は大阪とまどい構想』と発言。一気に橋下率いる『大阪維新の会』を本気で潰しにかかる魂胆のようです。もともと、民主党本部は、これまで『大阪維新の会』潰しを画策する府連の援軍要請を静観する立場を取っていましたが、今回ばかりは我慢の限界と言うことでしょう」

 来春の統一地方選が間近なだけに、両者の間には一歩も引かない姿勢がアリアリ。北朝鮮の「砲撃」は、思わぬ“バトル”に火を付けたと言えるのかも。

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