美馬怜子 2018年6月7日号

専門医に聞け! Q&A 網膜中心静脈閉塞症

掲載日時 2018年02月04日 08時00分 [健康] / 掲載号 2018年2月8日号

 Q:目の見え方がおかしいので近所の眼科を受診したら、眼底出血があり、網膜中心静脈閉塞症と診断されました。レーザー(網膜光凝固術)を勧められましたが、受けないでいたところ視力が低下してきました。手術ではなく、改善できる方法はありませんか。なお、私は高血圧です。
(40歳・ウェブディレクター)

 A:網膜中心静脈閉塞症は、網膜の血管(静脈)が詰まって(閉塞して)、血液が流れなくなる病気です。閉塞が起きた場所によって病状は異なります。
 静脈が集まって1本になった乳頭部の根元が閉塞すると出血し、網膜中心静脈閉塞症になります。出血が網膜全体に広がり、大出血します。視力も低下し、血管新生緑内障を発症することもあります。
 この病気の背景には高血圧や動脈硬化があり、若い世代から高齢の世代まで幅広くみられます。ご質問の方も高血圧とのことですから、高血圧が影響して発症したことは間違いないでしょう。

●生活改善療法が効果的
 治療は一般的にはレーザー(網膜光凝固術)を行いますが、あまり効果は得られないのが現状です。
 私の医院では、緑内障や糖尿病網膜症をはじめ、加齢黄斑変性症、網膜中心静脈閉塞症などを目の生活習慣病と位置づけ、治療の中心に生活習慣の改善を置いています。
 具体的には、食事、運動、睡眠などの生活習慣を改善します。食事は、朝食抜きの1日2食の玄米菜食が基本です。運動は1日に最低でも1万歩歩きます。睡眠は、早寝し、よく眠ることが大事です。
 この生活改善療法の目的は、全身の血流をよくすることにあります。目の血流もよくなり、サラサラした血液が順調に巡ると、劇的に改善してきます。血圧も正常になります。
 実際、治療として生活改善を真面目に実行した結果、網膜中心静脈閉塞症が見事によくなってきた患者さんがいます。眼底出血を起こし、視力は矯正視力で0.1も出なくなったのが、出血がおさまり、視野も広がってきたのです。
 ご質問の方にも生活改善療法を行うとよいのですが、自己流ではなく、生活改善の得意な医師の診察と指導を受けるようお勧めします。

山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会理事長。

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