菜乃花 2018年10月04日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 スローライフ…どころじゃない!! 『はじまりへの旅』

掲載日時 2017年04月17日 14時00分 [エンタメ] / 掲載号 2017年4月20日号

LiLICoオススメ「肉食シネマ」 スローライフ…どころじゃない!! 『はじまりへの旅』

 お仕事お疲れ様です!
 ここ最近、お子さんと一緒に楽しめる作品が多く上映されましたが、皆さんは見に行かれましたか?
 今回紹介するのは、『はじまりへの旅』。第69回カンヌ映画祭「ある視点」監督賞受賞、第74回ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートなど、ヴィゴ・モーテンセンの評価がかなり高い。そして物語といえば、笑って感心しているうちに、涙が流れ始めます。冒頭がかなり衝撃的ではありますが、私はこの生活スタイルが嫌いではなく、むしろ憧れがあります。

 この映画の主人公となるキャッシュ家の人々は、現代社会に背を向けて山にこもり、自然の中で生活をしています。テクノロジー、インターネットに頼らず自給自足の日々。
 一見、変人と思ってしまう、この家族のお父さん(ヴィゴ・モーテンセン)は、とても厳しく子供たちを育て、分からないことを子供たちが聞いてくると、明確な答えを教えてくれます。ごまかすこともなく、多少、過激なことも平気で口にするので、見ているこっちは思わず笑ってしまう。たとえば“どうしたら子供ができるのか”という質問の答え、…だいたい想像できますよね。
 でも、そんなオープンな父親のおかげで、子供たちは学校に通う親戚の子たちよりもいろんなことを知っている。それに、覚えたことをただ話すのではなく、ちゃんと自分の言葉に置き換えて話せるから感心! また、身体作りでは山の中を走り回り、まるで軍隊のような激しいトレーニングの結果、みんなハンパなく強い! さらに、マーシャルアーツや狩りもお手の物なのです。
 そんな7人家族が山を出て、病でこの世を去った母親の最後のお願いを叶えるために葬式に向かう。これがこの家族にとって大きな冒険、そして大きな意味を持つことになります。

 このお父さん、ベンは本当に魅力的ではあるけど、山奥の生活は誰が見てもやり過ぎ! ただの変人かと思うけど、彼の気持ちが分かってくると、感動へと変わります。そして、ラストシーンは、たぶん一生忘れません。深過ぎます!
 すでに公開中のこの作品。たくさんの人に見てもらって、ラストについて話し合いたい! 自分の人生を見つめ直すこともできるでしょう。あなたなら、彼らと同じ道を選びますか? どっちが幸せそうに見えますか? ぜひ、映画館で確認してください。

画像提供元:(C)2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

■『はじまりへの旅』
監督/マット・ロス
出演/ヴィゴ・モーテンセン、ジョージ・マッケイ、アナリス・バッソ、サマンサ・アイラー、ニコラス・ハミルトン、シュリー・クルックス、チャーリー・ショットウェル、フランク・ランジェラ
配給/松竹

 新宿ピカデリー他全国公開中。
 現代社会に触れることなく、アメリカ北西部の森で、独自の教育方針により6人の子供を厳格に育てている父親のベン・キャッシュ(ヴィゴ・モーテンセン)。そんな父の指導のおかげで、皆、アスリート並みの体力を持ち、6カ国語を操ることができ、18歳の長男にいたっては、受験した名門大学すべてに合格する。しかしある日、入院中の母レスリーが亡くなってしまう。一家は葬儀に出席するため、そして、母の最後の願いを叶えるため、2400キロ離れたニューメキシコを目指して旅に出るが…。

LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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