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Jリーグ「浦和レッズ」に500億円資金投入で世界ビッグクラブ誕生へ

掲載日時 2016年06月27日 15時00分 [スポーツ] / 掲載号 2016年6月30日号

 サッカーJ1・浦和レッズの筆頭株主である三菱自動車が、横浜F・マリノスの筆頭株主、日産自動車の事実上の傘下に入ったことで“身売り”が決定的となった。そこで浮上してきたのが浦和レッズに“500億円”を投入し、世界的ビッグクラブを作る構想だ。

 Jリーグは9日、都内で臨時理事会を開き、浦和レッズのクラブ構成について協議した。村井満チェアマンは「複数のクラブを支配下に置くリーグ規約の禁止事項」に抵触すると結論付け、浦和の淵田敬三社長に「日産自動車の子会社や関連会社にならないよう」強く対策を求めた。
 これが他のクラブならほとんどパニック状態だが、浦和に限ってはそうではない。むしろ身売りどころか、引く手あまたで選択に思い悩む状況だという。サッカー事情に詳しい大手広告代理店幹部によれば、「これを機会に世界的なビッグクラブへバージョンアップを図っている」というから、まったくもって驚きだ。

 名門・浦和レッズには、三つの選択肢が浮上しているという。
 まずは海外資本の導入。浦和レッズの名は欧州にも知られており、中でも中国やタイの投資家が興味を示しているため売却は可能という。しかし、これまで外資の筆頭株主は認めてこなかったJリーグでは、外資解禁に転換を図る必要がある。
 二つ目は赤と菱のブランドを守るため、三菱グループ内で買ってもらうというプランだ。実際に三菱地所、三菱東京UFJ銀行、三菱重工などがサッカー報道で先行する朝日新聞と組んでメーンスポンサーになれば、世界的ビッグクラブになる道筋がより明確になる。
 最後は、ソフトバンクへの売却。ソフトバンクの前身ボーダフォンが、'05、'06年に浦和のスポンサーだった縁もあり、両者の結びつきは深い。しかも、ここにきてソフトバンクは中国のオンライン・マーケット大手「アリババ集団」株やゲーム業界の大手「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」株を売却して約1兆2000億円の資金を得ており、プロ野球界の盟主の座に就いた孫正義氏がJ制覇に触手を伸ばす環境は十分整っている。

 「どれを選択しようが、共通して言えるのは、日本国内を飛び越え世界的なビッグクラブが誕生すること。いま日本のサッカー界が望んでいるのは、世界に通用する実力と資金力を備えたビッグクラブの誕生です。Jリーグは今季アジアNo1チームを決めるACL(アジア・チャンピオンズ・リーグ)で8強に1クラブも残れなかった。一方、圧倒的な資金力で海外の有名選手や監督を“爆買い”する中国クラブは2チームが準々決勝に進出。このままではアジアのクラブチームは中国のスーパーリーグ勢が中心となるのは必至で、Jリーグ最強神話はすでに過去のもの。日本としては、資金と戦力を1クラブに集中し、アジアNo1のクラブを作る必要に迫られている」(スポーツ紙デスク)

 その流れの中で、大きな動きが発覚した。浦和問題を協議した9日の臨時理事会で、Jリーグが年間100億円にのぼる放送権料契約を結んだことが分かったのだ。英国に本社を置く、メディアコンテンツ売買会社パフォーム・グループを中心にNTT、スカパー!を加えて、100億円×5年の総額500億円の大型契約である。
 「見逃せないのは、増額分を世界のスター選手や名監督の獲得資金に充て、Jリーグの活性化とレベルアップを図るとしていること。要は“新生浦和レッズ支援”です。三菱重工出身で浦和監督も務めた原博実副チェアマンは、Jリーグ創世記に立ち戻り、大物スター選手を日本に呼び寄せようと提唱している。今でこそ海外のスター選手に見向きもされず、中国にやられっぱなしですが、かつてJリーグにはジーコ、ストイコビッチ、ドゥンガ、レオナルドら世界的スターがひしめき、日本サッカー全体のレベルを引き上げた。バルセロナのメッシ、レアル・マドリードのC・ロナウドも、完全移籍は難くても、6カ月限定のレンタル移籍なら金銭面でも可能性はあるとみている」(レッズOBのサッカー解説者)

 一方、中国の家電量販大手、蘇寧雲商集団は6日、日本代表DFの長友佑都が所属するイタリアの名門クラブ、インテル・ミラノの新株と発行済み株式を取得し、約70%を2億7000万ユーロ(約330億円)で買収すると発表した。蘇寧は日本の免税店大手、ラオックスの親会社。日本代表の中心選手、本田圭佑が所属するACミランにも中国企業が食指を動かしている。
 「中国企業には自国選手をスターに育て、販売促進につなげるという思惑がある。そうなると、もろに被害を被るのが、同じアジア選手である長友や本田。今後の契約は微妙ですが、放出されるか中国のクラブで飼い殺しにあう可能性が高い」(海外サッカーライター)

 ビッグクラブに生まれ変わろうとしている浦和レッズ。500億円の資金を背景にメッシやC・ロナウドばかりでなく、長友、本田の呼び戻しも計画している。

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