林ゆめ 2018年12月6日号

改正条例施行寸前で 警察官駆け込み退社続出の“賛否両論”

掲載日時 2013年02月08日 11時00分 [社会] / 掲載号 2013年2月14日号

 「『ご苦労さん。君は退職日まで勤務してくれたから、140万円退職金を減らしたよ』。急にこれでは、誰だってガックリしますよ。こんな余裕のない条例を作った連中がどうかしていると思います」
 退職手当引き下げを盛り込んだ改正条例施行を前に、駆け込み退職を希望する警察官や教員が相次いでいる。「職務を全うする気持ちはないのか」と反発する声もあるが、ジャーナリストの大谷昭宏氏は冒頭のように言うのだ。

 改正条例の施行前に退職すれば、退職金は施行後より平均140〜150万円多くなる愛知、兵庫県警。両県警で合わせて約230人の警察官と警察職員が早期退職の意向を示しているといわれる。
 「こんなに一気に辞められては県内の治安維持に影響が出かねないとして、両県警では人事異動の前倒しなどを検討する動きも出ているほどなのです」(社会部記者)

 そもそも、なぜこのような状況になったのか。国家公務員の手当を減額する改正国家公務員退職手当法が、昨年11月に成立。そのため、総務省が全国の自治体に対しても、職員の退職手当の引き下げを要請したからだ。すでに東京や徳島など、少なくとも7都県では改正条例が施行され、兵庫県や愛知県などでは3月までに条例が改正される。

 愛知県警の場合、2月中に退職した職員の手当は3月分の給料を差し引いても、約100万円多くもらえる見込み。一方的に手当が減るだけであれば、駆け込み退職が続出するのも頷ける。
 「再就職の際、正規の退職者に比べやや不利になるため、東京都の場合、退職前に辞めた人は“自己都合退職”として扱うことにした。これで大事には至らなかったのです。退職金引き下げはわかるが、もう少し利口にやってほしい。どうせなら、裁判官のように自分の誕生日を退職日にして分散化を図った方がいいのではないでしょうか」(大谷氏)

 混乱は続きそうだ。


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