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歌謡(うた)のマドンナ 第4回 野村未奈 『真田丸』に沸く上田市が熱烈応援! ご当地ソングで触れ合いを築く歌う観光大使

掲載日時 2016年03月04日 16時00分 [芸能] / 掲載号 2016年3月10日号

歌謡(うた)のマドンナ 第4回 野村未奈 『真田丸』に沸く上田市が熱烈応援! ご当地ソングで触れ合いを築く歌う観光大使

 澄んだ声で歌う旅情演歌が耳に心地よい野村未奈。5歳の頃から日本舞踊を習っており、地元・仙台で行われる演歌歌手のコンサートでは踊りを披露するなど、舞台経験を積んできた。16歳で歌手を志し、17歳で単身上京。しかし、東京の生活は甘くはなかった。
 「最初に住んだアパートは浅草の近く。家賃3万円くらいで住めるところを探したら、お風呂もトイレもない部屋しかなくてびっくりしました(笑)。窓を開けるとお隣から丸見えなので、夏でも窓を締め切ったまま。扇風機がまったく役に立たないくらい暑くて、汗をかきっぱなしでした。生活費を稼ぐためにマクドナルドとスターバックスでアルバイト。遊ぶ余裕なんてなく、暮らしていくのに精一杯でした。東京へ行けばすぐに歌手になれるものだと錯覚していましたね(笑)」

 オーディションを受け続けた末、ようやくレコード会社の新人オーディションに合格しデビューした彼女。当時から歌を指導してもらっているのが、氷川きよしをはじめ、多くの演歌歌手を育ててきた作曲家・水森英夫氏である。
 「今も、水森先生のレッスンに定期的に通っています。とにかく発声練習が基本。デビュー前の人も含め、門下生10人くらいが先生の弾くピアノの前に集まって、40分ひたすら一斉に声を出し続けるんです。結構大変ですよ。一度、レコード会社の担当ディレクターが一緒に参加したんですけど、ものの5分で部屋を出て行きました(笑)。先生のレッスンで、声の状態をチェックしていただいたり、歌の悪いところを直していただいたり。私たち歌い手にとってお医者さんのような存在でもあります」

 そんな野村は、'09年から長野県上田市の特別観光大使を務めている。仙台出身でありながら、なぜ?
 「上田市と別所温泉を結ぶ『別所線』というローカル線がありまして、かつて廃線の危機を迎えたことがあったんです。'08年に、別所線を盛り上げるために、電車に乗って別所温泉に行き、カラオケ大会を開くイベントが実施されました。その大会の審査員を水森先生が務められて、ゲストに呼ばれたのが私だったんです。その時『上田市の魅力を全国にPRするために、歌を作ってもらえないか』という皆さんの依頼を受け誕生した楽曲が『城下町ブルース』。観光大使に任命され、以後イベントに毎年呼んでいただいています」

 ご当地ソングを歌ったことで、その土地の人々との触れ合いが生まれ、第二の故郷になっていく。それは演歌歌手にとって大きな喜びだという。ちなみにその上田市は、現在放送中のNHK大河ドラマ『真田丸』の舞台として、全国から熱い視線を集めている。
 「昨年10月に新曲『千曲川哀歌(エレジー)』を発売しました。真田の郷、上田城など、上田市の名所が歌詞に散りばめられたスケールの大きな歌です。この曲がご縁で、別所線上田駅の名誉駅長にも任命していただきました。両A面のもう一曲が、真田一族をテーマにした『くれないの船』という歴史ロマンあふれる歌。『真田丸』の主人公・真田信繁(幸村)は、人気のある武将の一人ですよね」

 彼女が好きな戦国武将を聞いてみた。
 「私の好きな戦国武将ですか? 仙台出身なので、やっぱり伊達政宗公なんですけど、今は真田一族にもすごく惹かれています。ちなみに私は徳川家康と同じ誕生日で、母親は織田信長と同じ誕生日なんですよ。すごい偶然じゃないですか!?(笑)」

 上田市からの熱い応援で、もしかしたら『真田丸』に出演できるのでは?
 「私が大河ドラマになんておこがましいです(笑)。でも母袋創一市長はとても後押ししてくださっていますし、市民の皆さんもNHKにお願いの手紙を書いてくださったりしているみたいで、ありがたいです。あきらめずに『出たいです!』と言い続けていれば希望がかなうかも(笑)。一昨年は、デビュー10周年記念コンサートを東京と名古屋で開かせていただいたんですが、やっと今年、5月28日に上田市で単独のコンサートを開くことが決まりました! 上田の皆さんにご恩返しができると、今からとても楽しみにしています。そしていつかは、故郷・仙台市で凱旋コンサートを開くのが夢ですね」

 発生から間もなく5年が経つ東日本大震災では、実家も大きな被害を受けた。
 「幸い両親は無事でしたけど、実家は倒壊しました。大切な思い出の品もなくなってしまいましたし、知人やファンの中にもご家族が行方不明になった方が大勢いて…。震災直後は泣きっぱなしで、1カ月くらい放心状態でしたね。あれから約5年がすぎて皆さんの記憶から薄れ始めているかもしれませんが、あの凄まじさは忘れられないです…。仙台にも復興住宅がたくさん建てられていて、両親は今もその一つで暮らしています。つい先日も、上田市の母袋市長と共に、復興住宅を訪問して歌わせていただきました。被災地の皆さんのために、自分なりに出来ることを続けていきたいですね」

のむらみな=1982年12月26日宮城県仙台市生まれ。2004年に芸名“三代目コロムビア・ローズ”として『出航五分前』で日本コロムビアからデビュー。'11年には若手女性歌手4人による演歌アイドルユニット『コロムビア・ガールズ・コレクション』としても活動。'15年、日本クラウンに移籍し、芸名を“野村未奈”に改める。『千曲川哀歌(エレジー)/くれないの船』(日本クラウン)。

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