〈男と女の性犯罪実録調書〉③盗撮男への生ぬるい刑罰

官能・2020/05/28 00:00 / 掲載号 2020年6月4日号

 斎藤は逮捕直前に常連客たちに「捜査される恐れがある。メッセージを削除して」というメールを送っていたが、これが逆に犯行を特定する証拠になった。

 紗枝さんの事件で家宅捜索された際、カオリさんやキミカさんやエリナさんに対する犯行もバレてしまい、斎藤は4人の女性に対する同様のわいせつ行為で起訴された。
「あなたは病気なの?」
「病気だと思います」
「なぜそう思うの?」
「医者にそう言われたからです」
「私はそういう印象を受けなかったんだけどね」

 裁判官はあきれたような口調で斎藤をただした。
「結局、動画を売って商売していただけじゃないですか。盗撮とインターネットに流すという行為は全く別のものでしょう?」
「いえ、自分の中では興奮状態がありました」
「インターネットで売ることで性的興奮があるの?」
「はい、自分の中ではドキドキしていましたし、射精したり、勃起したり、頭の中からドーパミンが出ている状態でした」
「それが性依存症だと?」
「はい、販売することで気持ちが落ち着いてきますし、そういう衝動が抑えられなくなってしまうんです」
「あなたは医者から言われてるから、性衝動があったとか言ってるんじゃないんですか?」
「違います。ゲーム感覚というか、達成感がありました」
「松本紗枝さんの事件がバレた後も、客とやり取りしていたのはなぜ?」
「本気で反省していなかったからだと思います」
「あなただって、同性愛の人に勝手に動画を撮られて、ネットに流出させられたらイヤでしょう。それがなぜ分からないの?」
「自己満足というか、自分のことしか考えていませんでした」

 当たり前だが、インターネットに流出した画像は回収不能だ。

 斎藤は紗枝さんに100万円の示談金を提示したが、拒否された。カオリさんには50万円で示談してもらったが、キミカさんとエリナさんには連絡を取ることすら拒否された。

 だが、これほどひどいことをしたのに、斎藤が罪に問われるのは3年以下の懲役だ。動画を売って金にする行為は、法の抜け穴をくぐる性犯罪というしかない。
(文中の登場人物はすべて仮名です)

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