菜乃花 2018年10月04日号

日本ハム 清宮幸太郎「入団」切り札へ 指導者・イチロー獲得

掲載日時 2017年11月09日 16時00分 [スポーツ] / 掲載号 2017年11月16日号

 7球団競合の末、高校通算で歴代最多111本塁打を放った清宮幸太郎は日本ハムが交渉権を獲得。翌10月27日には、栗山英樹監督らが東京・国分寺市の早稲田実業高を訪れ、1位指名の挨拶をするとともに、育成プランを説明した。

 日ハムは豪邸育ちで名門校出の清宮を気遣い、すでに野球に集中できる環境づくりに着手した。千葉・鎌ケ谷の二軍施設や札幌には多数の報道陣やファンが詰めかけることが予想されることから、専属広報を配備。さらに早実の先輩・荒木大輔氏を二軍監督に招き、これまた早実の先輩・斎藤佑樹投手を相談役に就ける。
 それだけではない。チーム内の人間関係を忖度し、大幅なチームの若返り策にもゴーサインを出したのだ。FA権を持つ中田翔、増井浩俊、宮西尚生、大野奨太たちは、原則引き留めない。野手では急成長した松本剛、横尾俊建、投手では今季10勝の有原航平を中心に、加藤貴之、高梨裕稔、上沢直之などに期待する――。清宮入団の相乗効果で新ファイターズを構築し、売り出そうという企業戦略だ。
 そして今オフ、大谷翔平がポスティング・システムでメジャーへ移籍する。どこのMLB球団が指名権を得るにせよ、約23億円の入札金が入り、FAで4選手を日本球界に放出すれば金銭補償や人的補償も得られる。これだけの軍資金と将来有望な若手を獲得できれば、思い切ったチーム改革が可能となる。清宮が「日本ハムはすごくいいチーム。(指名されて)本当に嬉しく思っています」と笑顔で応じたのはそのためだ。

 そんな清宮に、日本ハムが用意した究極のプレゼントが「イチロー」だという。スポーツ紙デスクが明かす。
 「清宮が師と仰ぐのがイチローです。イチローとは、清宮がリトルリーグ世界選手権で世界一になった2012年、決勝戦の後にニューヨークで会っています。優勝チームはヤンキースタジアムに招待されるのが恒例で、清宮はイチローと一緒に記念の写真を撮り、激励を受けました。そのとき、『イチロー選手のようにメジャーで活躍できる選手になる』と胸に誓ったのです。球団は現役メジャーリーガーのイチローを獲得し、清宮の教育係を期待している。“大谷ロス”は“清宮&イチロー”で解消ということでしょう」

 日本ハムは、清宮側が行った個別面接に参加せず、「指名回避」とみる向きもあったが、それ以上の絆があった。栗山監督はスポーツキャスター時代、清宮の父親でラグビー現ヤマハ発動機監督の克幸氏を何度も取材しており、親交が深い。清宮の思い描く進路は面談せずとも察知できたのだ。
 3年後には東京五輪が控え、まずは侍ジャパンで活躍。そして、NPBで5年すごした後、大谷のようにメジャー転身。最短距離で渡米するにはイチローの存在は欠かせない。それが栗山監督と清宮家の結論だ。
 イチローの去就はオリックス、中日も注目している。しかし、日本ハムが清宮を引き当てたことで、この男を取り巻く状況も一変した。

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