殿倉恵未 2018年5月31日号

小売業界を駆逐する『アマゾン』の無人コンビニ

掲載日時 2018年02月08日 14時00分 [社会] / 掲載号 2018年2月15日号

 米インターネット通販大手のアマゾン・ドット・コムが、本拠地シアトルに無人コンビニエンスストア『アマゾン・ゴー』をオープンした。買い物客は専用アプリをダウンロードしたスマホを、タッチ改札のような入口でかざし入店。欲しい商品を手に取り、そのまま店を出る。見た目は完全な万引きだが、店を出た時点で支払いは自動的に決済されるという仕組みだ。
 「従来の無人コンビニとの違いは、買う商品をチェッカーに通す必要がないことですね。棚から商品を取ってそのままポケットやバッグにしまう。レジ待ちでイライラする生活とは無縁となり、買い物時間が大幅に短縮します」(経済紙記者)

 無人の店内には天井一面に130台以上のカメラが設置されている。QRコードと画像から買い物客をそれぞれ認識し、棚から手に取った商品を追跡する。
 一度手に取った商品を棚に戻した場合、決済対象外の商品として判断されるので商品代金を請求されることはない。仮に間違った請求があった場合は、払い戻しを請求する機能もあるそうだ。
 「今後、『アマゾン・ゴー』のような決済方式は欧米を中心に急速に広がり、人件費の削減につながるのは間違いないでしょう」(同)

 日本でもJR東日本やコンビニ大手のローソンが無人店の実証実験を始めているが、商品をまとめてチェッカーに置いたり、買い物客自身がスマホの専用アプリで商品バーコードを読み取ってクレジットカードで決済するセルフレジ形態の仕組みが主流だ。
 「“モバイル先進国”の中国でも導入は進んでおり、アリババ集団をはじめ大手企業が続々と参入しています。こちらは顔認証で決済できる実験店舗もあります」(同)

 近年、ネット通販の台頭で実店舗を持つ小売業は苦戦続き。もはやこの世は“人手不要”だ。余剰人員を抱える小売・流通の大リストラ時代が、すぐ明日にでもやってきそうである。

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